社会福祉法改正案が衆院を通過 付帯決議は10項目も

2015年0810 福祉新聞編集部
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10項目の付帯決議が読み上げられた(7月29日)
10項目の付帯決議が読み上げられた(7月29日)

 社会福祉法人改革を柱とした社会福祉法改正案が7月31日、衆議院本会議で可決された。2016年度の決算でいわゆる余裕財産のある社会福祉法人には、地域貢献などを盛り込んだ社会福祉充実計画の策定と実施を17年度から義務付ける。参議院に送られ、今国会で成立する見通しだ。

 

 29日の衆院厚生労働委員会で、民主党は修正案を提出したが否決された。一方、経営組織の強化をめぐる小規模法人の負担増を踏まえ、必要な支援をするよう政府に求めるなど10項目の付帯決議が付いた。

 

 法案は社会福祉士及び介護福祉士法と社会福祉施設職員等退職手当共済法の改正案とセットで4月3日に提出され、7月3日に審議入りした。15日に厚労委員会で採決する予定だったが、安全保障関連法案の採決をめぐる混乱の影響で延び延びになっていた。

 

衆院の付帯決議10項目

 

 ①社会福祉法人の経営組織のガバナンスを強化するには、評議員、理事等の人材の確保や会計監査人の導入など新たな負担も懸念される。このため、特に小規模の法人については、今後も安定した活動ができるよう、必要な支援に遺憾なきを期すこと

 

 ②いわゆる内部留保の一部とされる「社会福祉充実残額」を保有する社会福祉法人が、社会福祉充実計画を作成するにあたっては、他産業の民間企業の従業員の賃金等の水準を踏まえ、社会福祉事業を担う人材の適切な処遇の確保に配慮することの重要性の周知を徹底すること

 

 ③事業の継続に必要な財産が確保できない、財産の積み立て不足が明らかな法人に対しては、必要な支援について検討すること

 

 ④地域公益活動の責務化については、待機児童、待機老人への対応など本体事業を優先すべきであり、社会福祉法人の役割と福祉の公的責任の後退を招くことのないようにすること。社会福祉法人設立の主旨である自主性と社会福祉事業の適切な実施に支障を及ぼすような過度の負担を求めるものではないことを周知徹底すること

 

 ⑤所轄庁による社会福祉法人に対する指導監督については、一部の地域で独自の取り扱いが散見されるとの指摘もあることから、国の基準を一層明確化することで標準化を図ること

 

 ⑥現下の社会福祉施設で人材確保が困難な状況に鑑み、介護報酬、障害福祉報酬の改定による影響を注視しながら、職員の処遇の実態を適切に把握した上で、人材確保のための必要な措置について検討を行うこと

 

 ⑦社会福祉施設職員等退職手当共済制度の公費助成廃止にあたっては、職員確保の状況および本共済制度の財務状況の変化を勘案しつつ、法人経営に支障が生じないよう、障害者支援施設等の経営実態などを適切に把握した上で報酬改定を行うなど必要な措置を講ずるよう検討すること

 

 ⑧准介護福祉士の国家資格については、フィリピンとの間の経済連携協定との整合を確保する観点にも配慮して暫定的に置かれたものであることから、フィリピン政府と協議を進め、当該協議の状況を勘案し、准介護福祉士の名称、位置付けを含む制度の在り方について検討を行い、所要の措置を講ずること

 

 ⑨介護職員の社会的地位の向上のため、介護福祉士の養成施設ルートの国家試験義務付けを確実に進めるとともに、福祉サービスが多様化、高度化、複雑化していることから、介護福祉士が中核的な役割および機能を果たしていけるよう、引き続き対策を講じること

 

 ⑩介護職員の処遇については正規・非正規、フルタイム・パートタイム等にかかわらず、均等・均衡待遇を確保するよう努めること

 

 

 

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