「障害者の応益負担廃止を」 違憲訴訟団が厚労大臣に要望

2015年1124 福祉新聞編集部
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竹下弁護団長
竹下弁護団長

 障害者自立支援法違憲訴訟団(原告団と弁護団)は10日、現在、厚生労働省が進めている障害者総合支援法の見直しに関する意見書を塩崎恭久・厚労大臣宛に提出した。サービスを利用すればするほど負担が増える「応益負担」を廃止するよう求めた。

 

 厚労省によると、障害福祉サービスの利用者の約93%は費用負担がゼロ。支払い能力に応じた応能負担の仕組みだとしている。

 

 一方、弁護団は①利用したサービスの量と負担を結び付ける仕組み②配偶者や保護者の収入を含めて負担額を決める家族責任−が残存しているとみる。

 

 総合支援法をめぐっては、2016年の通常国会での改正法案提出を目指し、厚労省の社会保障審議会障害者部会が審議中。同部会委員の多くが利用者負担の拡大を条件付きで容認しているため、弁護団は危機感を抱く。

 

 意見書はこのほか65歳以上の障害者が介護保険利用による応益負担を強いられることは基本合意の意義を没却するものだとして、「介護保険優先原則」を廃止し、障害特性に配慮した選択制を導入するよう求めた。

 

 訴訟は、障害があるため必要な支援に自己負担を求めるのは憲法違反だとして全国14地裁で障害者らが国を訴えたもの。原告団と弁護団は自立支援法廃止を含む基本合意を10年1月、長妻昭・厚労大臣(当時)との間で結び、和解した。

 

 基本合意は▽応益負担廃止、新法の制定▽新法制定の論点(介護保険優先原則の廃止など)▽利用者負担の当面の措置▽原告団、弁護団と厚労省の定期協議−を盛り込んだ。

 

 意見書の提出に先立ち、同日、衆議院第1議員会館で開かれた原告団、弁護団による集会には約300人が参加。竹下義樹・弁護団長は「基本合意をもとに我々が求めたことが、十分に反映されないまま制度改革が終わる危険性がある。そうはさせないと意思表示すべきだ」と訴えた。

 

 

 

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