「社会福祉法人のプライド持って臨む」 老施協大会に2000人

2015年1125 福祉新聞編集部
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あいさつする石川会長

 全国老人福祉施設協議会の第72回大会「2025社会保障大改革(介護新時代)は現場の力で」が11日から3日間、都内で開かれた。約2000人の参加者を前に石川憲会長は「次期介護報酬はマイナス改定だといわれるなら、それを防ぐため制度の無駄の撲滅策を提案する。社会福祉法人に課税しろといわれるなら、非課税による公益性を生かし地域をつなぎ支えていく。こうした一つひとつが我々のプライドであり、これからの使命だ」とあいさつした。

 

 開会式典には塩崎恭久・厚生労働大臣が駆け付け「世界で最も早く高齢化が進む現場で活躍しているのが皆さんだ。自信と誇りを持って取り組んでほしい」と激励した。

 

 基調報告では瀬戸雅嗣・副会長が登壇。10月に財務省の審議会で示された社会保障の歳出改革の工程表について「検討内容や法案の提出時期まで提示するのはいかがなものか」と疑問を呈した。また「15年度の介護報酬改定は最終的に過去最大の引き下げを避けるという政治判断で決着がついた。政治の力を持っていないとこうした場面で力を発揮できない」と述べた。

 

 3日目のシンポジウムでは「超高齢・人口急減社会… 迫る大都市医療・介護崩壊」をテーマに議論した。

 

 登壇した田中雅英・特養博水の郷施設長は「東京圏の介護人材と施設の不足は介護報酬に人件費、物価などが反映されていないためだ」と指摘。東京23区の高齢者が都内の市町村に移住する東京版CCRCの創設を提案した。

 

 高野之夫・東京都豊島区長は、今年度、区内に特養を2カ所開設したが、それでも約450人の待機者がいるとし、「建設用地の確保は難しく、新たな手法として姉妹都市の秩父市とのCCRCについて研究会で検討している」と話した。

 

 静岡県南伊豆町、同県、東京都杉並区が連携して整備する特養を運営する社会福祉法人梓友会の川島優幸・理事長は、南伊豆町と杉並区のこれまでのさまざまな交流について説明し、「今回の自治体間連携による特養が福祉界のイノベーションになれば」とした。

 

 大会では神野直彦・東京大名誉教授の記念講演「財政学から社会保障を構想する」や、「アウトカム評価の指標づくり」「軽度要介護者から重度者までの複層的サービス」など5テーマの分科会も開かれた。

 

 

 

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