保育所保育指針の改定へ 「現場にソーシャルワークの視点を」の声

2015年1214 福祉新聞編集部
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あいさつする香取局長(中央)

 厚生労働省は4日、社会保障審議会児童部会保育専門委員会の初会合を開催した。委員長には汐見稔幸・白梅学園大学長が就任し、今後月1回のペースで保育所保育指針の改定について議論する。会合で厚労省は、3歳未満の子どもへの保育内容を手厚くしたい方針を明らかにした。

 

 指針は、保育所が行う保育内容や方法論を体型的に示したもの。1965年に策定されて以降、これまで3回改定されている。直近の2008年改定では、保育所の役割や施設長の責務が明確化された。

 

 開会あいさつで、香取照幸・雇用均等・児童家庭局長は、子ども・子育て支援新制度の施行に伴い、認可保育所以外の事業所も増えているとし、「地域型保育も基本的に指針に準じて保育を行うため、多様な保育を視野に入れた指針の在り方を考えないといけない」と話した。

 

 会合で厚労省は、指針改定に向けた検討課題として、多様な保育機会を踏まえた見直しを挙げた。新制度で位置付けられた地域型保育は0~2歳児を少人数で受け入れるもので、4月時点で全国に2740事業所ある。そのうち小規模保育が6割を占める。

 

 また、1、2歳児の保育所などの利用率は38%と5年前に比べて約9㌽も上昇している。このため、3歳未満児の保育内容の充実も検討する。

 

 このほか、幼児期の終わりまでに育ってほしい姿を踏まえた保育の在り方や、目標に向けた指導計画も検討。虐待防止に向けた保護者支援などについても見直す。

 

SWの視点を

 

 会合では委員から、保育の現場にソーシャルワークを導入すべきだという意見が相次いだ。

 

 山縣文治・関西大教授は、「保育の現場でソーシャルワーク的な視点を導入する必要があるのではないか」と提案した。三代川紀子・浦安市立東野保育園副園長も「保育士が足りない中、専門職のソーシャルワーカーなどが配置されれば、ケアが充足する」と語った。

 

 また橋本真紀・関西学院大教授は、保育士が保護者支援などで関係機関と連携する際に、どこまで担うかを明記する必要性を指摘した。

 

 同専門委は来春にも中間取りまとめを行う。新指針は18年に実施される予定だ。

 

 

 

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