障害年金不支給の地域差 厚労省、解消に向けガイドライン策定へ

2016年0222 福祉新聞編集部
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厚生労働省
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 厚生労働省は4日、障害年金のうち精神障害、知的障害の認定に関するガイドライン(指針)を今年3月までに策定することを明らかにした。不支給と認定される割合の地域差を解消することが狙い。2015年7月の指針原案に対し「指針を適用すると不支給が増える」といった懸念が相次いだことを踏まえ、申請者が不利にならないよう留意事項を加える。指針の適用開始は当初の予定より大きくずれ込み、今年の夏になる見込みだ。

 

 指針原案は、日常生活にどの程度の援助が必要かを示す5段階の評価と、食事や意思の伝達など7項目に関する4段階評価を組み合わせて等級(1~3級)の目安とした。申請に対して不支給となる割合の地域差が最大6倍にも上ることから、バラツキを減らすことがその狙いだった。

 

 しかし、精神科医などからは「年金受給者に指針を適用すると、状態像は同じなのに減額や支給停止になる恐れがある」と懸念する声が上がっていた。

 

 そこで厚労省は指針原案に留意事項を追加して同日の「精神・知的障害に係る障害年金の認定の地域差に関する専門家検討会」(座長=安西信雄・帝京平成大大学院教授)に示し、了承された。

 

 留意事項には「再認定にあたり、受給者の状態像が従前と変わらない場合は、当分の間、等級非該当への変更は行わない」などと明記。指針を適用してから3年後に指針を見直すことも加えた。

 

 厚労省は15年2月に検討会を設け、指針づくりを開始。同7月には原案を固めた。今年1月に指針の適用を始める予定だったが、再考したため延びた。

 

 障害基礎年金の実務は日本年金機構の都道府県事務センターが担っている。指針は年金局の通知として策定し、法的拘束力はない。しかし、合理性を欠いた認定が出ることを一定程度防ぐ効果があると厚労省はみる。

 

 

 

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