障害者総合支援法改正案を国会に提出 ポイントを一覧で紹介

2016年0307 福祉新聞編集部
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厚生労働省
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 厚生労働省は1日、障害者総合支援法等改正案を国会に提出した。障害者の高齢化に対応することが柱。障害福祉サービスを利用していた人が65歳を超えて介護保険サービスを利用する場合、一定の所得以下であれば利用者負担(介護報酬の1割が原則)を減らす仕組みを設ける。1割負担を苦にして介護保険利用を控えることのないようにする。一部を除いて2018年4月1日の施行を目指す。

 

 改正法案は現行法の「高額障害福祉サービス費等給付費」の支給対象者を広げる。どのような人を対象とするかは政令で定める。65歳になるまで長期間にわたり所定の障害福祉サービスを利用していることが前提で、所得だけでなく障害の程度なども勘案する。

 

 支給対象者が介護保険サービスを利用する場合、介護保険事業者は通常通り1割の利用者負担を求める。市町村は利用者に高額障害福祉サービス費等給付費を支給することで、負担を和らげる。

 

 厚労省は「この改正によって財政は膨らまない」と説明。また、「利用者負担を減らす財源を捻出するために何か他の費用を削るわけではない」とする。介護保険サービスの利用に移る人が増えれば、その分だけ自然に障害福祉サービスの費用が浮くとみている。

 

 現在、障害者総合支援法に基づくサービスを利用している人の9割は利用者負担がゼロ。15年夏の厚労省による調査では、介護保険利用に移った人の1カ月の平均負担額がそれ以前と比べて9倍(7183円)に増えている。

 

 このほか高齢化に対応するものとして、施設やグループホームで暮らす人がアパートなどに移り一人暮らしすることを支えるため、定期的な巡回訪問や随時対応をする新サービス「自立生活援助」を設ける。利用期間や援助の内容は厚労省令で定める。

 

 これにより、空いた施設やグループホームで高齢や重度の人を受け入れる方針だ。

 

 新サービスとしては「就労定着支援」も創設する。一般企業に雇用された障害者のストレスや金銭管理など生活上の課題を一定期間支援する。定着率の低い精神障害者、知的障害者、発達障害者を主な利用者像とする。

 

 このほか、①重度訪問介護を入院時も利用可能とすること②障害児支援の拡充③サービス事業所の事業内容などの公表制度創設−を盛り込んだ。

 

 障害者総合支援法は13年4月1日施行で、施行3年後の見直し規定が盛り込まれた。それを踏まえて厚労省は社会保障審議会障害者部会で審議を重ね、15年12月に報告書をまとめていた。

 

障害者総合支援法等の一部を改正する法案の概要

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