稼げるピアサポート専門員を養成へ 千葉県

2016年0318 福祉新聞編集部
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グループごとに話し合ったことを発表した
(ひだクリニック研修ホール)
グループごとに話し合ったことを発表した (ひだクリニック研修ホール)

 千葉県はこのほど、統合失調症などを経験した精神障害者が「ピアサポート専門員」として働くための養成研修を実施した。医療機関や障害福祉サービス事業所などで雇用されて「お金を稼ぐこと」を後押しする。ボランティアの色合いが強いピアサポーターの養成に取り組む自治体はあるが、「専門員」と称して養成する自治体は同県が初めて。

 

 現在、ピアサポート専門員という資格があるわけではない。同県は「修了者には知事名の修了証を出す。来年度以降も続けるが資格を作るつもりはない」(障害福祉課)という。研修修了者が採用されたり、現在の勤務先で継続して働いたりするための基盤をつくることが狙いだ。

 

 県内在住で精神疾患を経験した21人が、医療機関や障害福祉サービス事業所での実習(15日間・120時間)を含む計150時間の研修を2月20日に終えた。その多くはもともとそうした事業所で働いている人だ。

 

 研修はひだクリニック(同県流山市)系列の㈱MARSが受託した。研修内容は、日本メンタルヘルスピアサポート専門員研修機構(東京)が行っているものをベースに構成。「バウンダリー(他者との境界線)をどう設定するか」「守秘義務の範囲は?」など実際に働く場面を想定し、グループごとに話し合うことを重視した。

 

 精神疾患の経験者による「ピアサポート」は、障害者総合支援法の施行3年後の見直しを議論した厚生労働省社会保障審議会障害者部会の報告書(昨年12月)で「地域移行や地域生活の支援に有効」とされ、その質を確保するともうたわれた。

 

 政府の提唱する「1億総活躍社会」が障害者の雇用促進を重視していること、特に地方では福祉の担い手が不足していることなどを背景に、千葉県と同様の研修が他の自治体に広がりそうだ。

 

 

 

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