障害者差別解消法スタート 条例制定も相次ぐ

2016年0405 福祉新聞編集部
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名古屋市内でパレードした(提供=愛知障害フォーラム)

 2013年に成立した障害者差別解消法、改正障害者雇用促進法が1日、施行された。それに向け、関連した条例を制定する地方自治体が相次いでいる。

 

 千葉県浦安市は3月17日に「障がいを理由とする差別の解消を推進する条例」を制定。 虐待防止と一体的な相談窓口「権利擁護センター」(非常勤の精神保健福祉士2人を配置)を4月1日、市役所内に設けた。

 

 予算を伴う独自の公的助成を条例に位置付けたのは兵庫県明石市(3月18日制定)だ。点字や筆談の器具などを用意する事業者に助成する。経済的負担を減らすことで、同法の規定する合理的配慮の提供を後押しする。

 

 12年4月に条例を施行した東京都八王子市では、今年3月29日に改正条例が成立。差別解消に向けて女性・児童に十分配慮すること、児童・生徒に障害や障害者の理解を促す教育に取り組むことなどを盛り込んだ。

 

 これらのほか、新潟市(15年9月28日制定)と東京都国立市(同9月17日制定)でも、差別解消に関連した条例を今年4月1日に施行する。

 

 条例は制定していないものの、差別相談センターを16年度から設けるのは名古屋市。年間3600万円の予算を計上し、近く、センターの担い手となる民間団体を公募する。地元の障害関係団体は「市の決断を高く評価する」(AJU自立の家)とし、被差別の体験を持つ障害者が運営に携わるよう同市に申し入れた。3月27日には市内で法施行を祝うパレードをした。

 

 差別解消法は行政機関や民間事業者における障害を理由とした差別を禁止し、障害者への合理的配慮の提供を義務付けるもの(民間事業者は努力義務)。

 

 自治体に新たな相談窓口を設けることまでは求めず、既存窓口の活用を基本とする。相談のたらい回しを防ぐため地域の関係機関で構成する協議会も「組織できる」とするにとどめた。差別した側への罰則もなく、かねて差別解消の実効性が弱いとの指摘があった。

 

 改正障害者雇用促進法はすべての事業主に障害を理由とした採用の拒否などを禁止し、調停など紛争解決の仕組みを設けた。

 

 

 

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