成年後見制度のニーズは? 内閣府が有識者の委員会立ち上げ

2016年1005 福祉新聞編集部
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あいさつする加藤大臣

 認知症などで判断能力が不十分な人に代わり財産管理や契約行為を行う「成年後見制度」の利用を促す法律の成立・施行を受け、内閣府が9月23日、有識者による委員会を立ち上げた。同制度の需要を把握し、市民後見人の確保などを進める方策や、後見人による不正を防ぐための方策などを議論する。2017年3月に閣議決定する政府の基本計画に反映する。

 

 会合の冒頭で加藤勝信・内閣府担当大臣は「今後、認知症高齢者など成年後見制度の必要な人の大幅な増加が見込まれる。国民が安心して制度を利用するための対応が必要だ。年内に集中的に議論してほしい」と話した。

 

 成年後見制度利用促進法は議員立法によって今年4月に成立。5月に施行されたが、制度を見直すための論点と手続きを示すにとどまっている。

 

 利用を促したり不正を防いだりするために必要な法制上の措置は法施行3年以内に講じることとされ、政府はそれに向けて17年3月に基本計画を閣議決定する。家庭裁判所、市町村のほか、弁護士など専門職団体の役割を明確に位置付け、4月からは順次、利用促進などに乗り出す。

 

 成年後見制度の利用人数は15年12月末時点で約19万人で、政府は利用が低調だとみている。また、後見人による財産の横領(15年は被害総額約30億円)や被後見人の意思を無視した居所指定など不適切な運用があり、国会でも議論になった。

 

 また、本人に意思能力がないという前提で代行決定する現行の枠組みは、障害者権利条約に反しているとされる。利用促進法成立の際には、被後見人の自己決定権を最大限尊重するよう政府に求める付帯決議が付いた。

 

 委員長には介護保険制度の創設にかかわり、地方自治を専門とする大森彌・東京大名誉教授が就任。その他の委員として全国手をつなぐ育成会連合会、認知症の人と家族の会、日本発達障害ネットワークの代表者、最高裁事務総局家庭局長などが入った。

 

 

 

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