精神障害者が働くと障害年金とめられる? 埼玉の家族会が専門家招き研修会

2016年1102 福祉新聞編集部
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講演する青木教授(提供=埼玉県精神障害者家族会連合会)

 埼玉県精神障害者家族会連合会(飯塚壽美会長)は10月14日、「障害年金と就労の関係性」をテーマに研修会を開き、約200人が参加した。「精神障害者が働いて収入を得ると、年金が不支給や支給停止になるのか」といった不安が背景にあり、実務に詳しい専門家を招いた。

 

 元社会保険庁職員で社会保険労務士の高橋裕典氏(同県川口市)は、申請者の居室の様子を収めた写真を申請書類に添付するなど、申請にあたって生活状況を的確に伝える工夫が大切だとした。

 

 就職後に新規に申請し不支給となった障害者の例も挙げ、「就職前に申請していれば違っていたかもしれない。不服申し立てしても覆るのは全体の1〜2割ほど。最初の申請が後に残るのでとても重要だ」と強調した。

 

 精神・知的障害者の年金に関する厚生労働省の検討会委員を務めた青木聖久・日本福祉大教授も、家族などの日常生活支援があって就労しているケースなどを念頭に「申請に備えて日常のエピソードを記録しておくことが大切だ」とした。

 

 豊科病院(長野県)の精神保健福祉士の荒川豊氏は、申請者から委任状を得て申請代行していることを報告。県精神保健福祉士協会が年金の不支給や支給停止の実態調査を実施したことも紹介した。

 

 厚生労働省によると、障害基礎年金の再認定で支給停止となった精神・知的障害者は2650人(2013年度)。その発生率は全国平均で2%ほどだが、都道府県間では最大5倍の開きがある。

 

 診断書に就労状況を記入する欄が11年に設けられて以降、「働くと支給停止になるという声が顕著に聞かれる」(青木教授)という状況下で、研修会を主催した連合会でも支給停止の実例が会員から上がっていた。

 

 連合会は1974年4月に設立。県内24の家族会で構成し、会員数は今年4月末現在886人。

 

 

 

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