カンボジアから見た日本の保育は 教育関係者が視察

2016年1115 福祉新聞編集部
    • このエントリーをはてなブックマークに追加
バッタ作りを見学するカンボジアの人たち

 カンボジアで幼児教育に関わる官僚や現場の教諭など9人がこのほど来日し、社会福祉法人天竜厚生会(山本たつ子理事長)で研修した。同会が運営する保育園での取り組みを視察し、「子どもの主体性を重視した活動を取り入れたい」などと感想を述べた。

 

 「折り紙をくるくる巻いてみて」−。9月27日、「やまびこ保育園」(静岡県浜松市)では、廃材を使ったバッタの工作に取り組んでいた。

 

 園児たちは自分で折り紙の色を選び、トイレットペーパーの芯に巻き付けていく。「バッタの足は何本かな」。時折、先生の楽しそうな声が飛んだ。26日に近くの土手で虫取りを行ったため、翌日バッタの工作をしたのだという。

 

 活動について、保育士の谷野祐太さんは「虫取り体験をきっかけに、より関心や想像力を高めるのが狙いです」と話した。

 

 一方、見学したバッタンバン市中央幼稚園のソク・エイン園長は「集中力が切れない工夫がたくさんあって驚いた。カンボジアでの幼児教育は勉強が中心で、子どもの主体性はあまり重視されません」と感想を語った。こうしたカンボジアの幼児教育支援の取り組みは、国際協力機構(JICA)の委託を受け、静岡県、シャンティ国際ボランティア会、天竜厚生会の3者が実施するもの。3年間でカンボジア向けに幼児教育の展開マニュアルの作成、現地での直接指導などを行う。

 

 9月20日から10日間の今回の訪日では、天竜厚生会の保育園のほか、県内の特別支援学校も見学した。

 

 カンボジアでは6歳時点で小学校に入学できない子どもが少なくない。1年生の退学率も6%に上っており、幼児教育の質確保が課題だという。カンボジア教育省のプラク・コサル局長は「日本の幼児教育の現場では、指針に基づいて現場がカリキュラムを考えるなど、保育者の能力が非常に高い。帰国後は日本の取り組みを参考に、幼児教育のカリキュラムを見直したい」と話していた。

 

カンボジア教育省のプラク・コサル局長(前列中央)と天竜厚生会のスタッフら

カンボジア教育省のプラク・コサル局長(前列中央)と天竜厚生会のスタッフら

 

 

 

福祉関連書籍

 

コミックQ&A 色弱の子どもがわかる本
かもがわ出版 (2016-07-29)
売り上げランキング: 3,886

 

自閉症のぼくが「ありがとう」を言えるまで
イド・ケダー
飛鳥新社
売り上げランキング: 8,802

 

子どもの貧困の解決へ
子どもの貧困の解決へ

posted with amazlet at 16.11.11
浅井 春夫 中西 新太郎 田村 智子 山添 拓
新日本出版社
売り上げランキング: 13,631
    • このエントリーをはてなブックマークに追加