【相模原殺傷事件】「衝撃的な事件だった」 かながわ共同会の米山理事長が心境語る

2017年0111 福祉新聞編集部
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社会福祉法人かながわ共同会 米山勝彦理事長
社会福祉法人かながわ共同会 米山勝彦理事長

 神奈川県立の障害者支援施設「津久井やまゆり園」(相模原市)で7月に発生した入所者殺傷事件をめぐり、指定管理者として同施設を運営する社会福祉法人かながわ共同会が12月26日、県に業務改善計画を提出した。今年度中に危機管理対策本部を設ける。2017年度に向け、職員の採用から育成、評価まで一貫して取り組む人事・企画部も設ける。

 

 事件の再発防止策を議論した県の検証委員会は11月、共同会が危機情報を県に報告しなかったことなどに触れ、「非常に不適切」と指摘。これを受けて県は共同会に対し業務改善を勧告していた。

 

 また、同施設は同日、正門前の献花台を撤去し、規模を縮小したものを敷地内に移した。事件直後に設置され、献花に訪れる人が絶えなかったが、職員や近隣住民の心情に配慮して区切りをつけるという。

 

 業務改善計画の提出に先立ち、共同会の米山勝彦理事長は12月20日、横浜市内で開かれた追悼集会(神奈川県知的障害施設団体連合会主催)で心境を語った。記者会見を除く公開の場で事件について話すのは初めて。概要は次の通り。

 

米山理事長、心境を語る

 

 衝撃的な事件だった。全国から、外国からも心にしみる弔問、お見舞い、励ましのお手紙などを数々いただき、どれだけ心の支えになったか計り知れない。

 

 現在、職員は少し落ち着いてきたが、時がたてばたつほどことの重さを痛切に感じる。

 

 あってはならない蛮行を防げなかったことの悔恨は増すばかりだ。誠に申し訳なく、亡くなられた方々に哀悼の意をささげる。

 

 この事件、全国の障害をお持ちの方々に大きな不安をもたらし、日常生活にも影響を与えた。福祉に携わる者の誇りを傷つけ、社会的信用を失墜させ、日本の福祉社会のあるべき方向に衝撃を与えた。重ね重ね深くおわび申し上げる。

 

 しかし、共同会はいつまでもめげてはいられない。

 

 今回の事件は「障害者は生きる価値がない」という理不尽かつ偏った思想により起こされた。命あるもの、皆、精いっぱい生きたい。それを支え合うのが共に生きる社会だ。それを推し進めていくことが私どもの使命であり、犠牲になられた方々へのせめてもの償いだ。

 

 津久井やまゆり園は地域に開かれた施設として地域に愛され育った施設だ。これからも地域と共に生きる方針は微動だにしない。

 

 県の検証報告書は共同会にとって極めて厳しい内容だった。県からは改善勧告が出された。真摯に受け止め、総力を挙げて取り組んでいく所存だ。

 

 共同会においては、元職員による犯行という極めて厳しい事情がある。事件の背景は何か、私的な要因を含めて何が犯行に至らしめたのか、職場との因果関係はどうだったのか、職場として何を充実すべきかなど課題は山積みだ。

 

 裁判の過程で明らかにされてくる部分が多いと思うが、私どもは長期的視点にたってこれを追求し実践していかなければならない。

 

 

 

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