手延べ麺1日2万食を製造 障害者就労施設で受け継ぐ伝統技術

2017年0217 福祉新聞編集部
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専用の棒で麺を細く延ばす

 長崎県雲仙市にある社会福祉法人南高愛隣会のコロニーエンタープライズ(障害者就労継続支援A・B型事業所)は地場産業の島原手延べそうめんを中心に、うどん、ラーメン、ちゃんぽんなど1日約2万食を製造している。専用の棒で麺を細く延ばす手延べ技術の習得は簡単ではないが、社員(A型の利用者)らは慣れた手さばきで流れるように麺を延ばしていく。

 

 麺づくりの工程は手延べ作業などの製造、乾燥、結束、加工の4部門に分かれる。全身を使う作業から手先を使う細かな作業まであり、個々の特性に合わせた作業に就ける。

 

 材料の小麦粉は国産にこだわり、改良を重ねて高級感のある商品づくりを展開。例えばラーメンは専用の小麦粉を使うなど付加価値をつけ、一般企業に負けない品質を目指す。そうめんのパッケージは県内のデザインアワードで賞も取った。

 

パッケージにもこだわった商品

パッケージにもこだわった商品

 

 商品はアンテナショップなどで販売するほか、業務用や大型店舗、沖縄県内の大手コンビニなどに卸している。また製造の半分はOEM(相手先ブランド名での製造)。さまざまな麺の製造ラインがあり、小ロットにも対応できる強みが生かされている。最近では手延べパスタも製造している。

 

 ここでは20~60代の46人が働き、部門ごとの係長を中心に作業が進む。係長の男性社員は「立ち仕事で大変」と話すが、勤務歴の長いベテランで職員からの信頼は厚い。平均工賃はA型が約11万円、B型が約2万8000円。

 

 さらに法人では触法障害者も受け入れており、これまで約40人を送り出した。

 

 手延べの伝統技術を引き継ぐ社員らに対し、佐用伸二・事業部長は「主役は彼らだ」と話し、既に職員5人が取得している製麺技能士(国家資格)の取得も後押ししている。

 

 

 

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