赤字の特養3割も 全国経営協が報酬改定に向け調査

2017年0227 福祉新聞編集部
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調査報告する加中委員長

 全国社会福祉法人経営者協議会が、今春に議論が始まる2018年度介護報酬改定に向けた提言の基礎資料とする目的で行った調査結果(暫定)で、赤字の特別養護老人ホームが3割を超えることが分かった。

 

 加中英喜・高齢者福祉事業経営委員長(社会福祉法人眉丈会理事長)は20日、横浜市で開いたセミナーで「まだ調査結果を分析している段階だが、データを整理してどう訴えていくか検討したい」と説明した。提言は3月中にもまとめ、厚生労働省などに提出する予定。

 

 調査は16年9~11月、3997の会員法人を対象に行い、特養について614法人・918施設から回答を得た。

 

 このうち718施設のデータでみると、平均要介護度は3・95、定員は70・1人、看護・介護職員(常勤換算)1人当たり利用者数は2・1人。

 

 また、15年度介護報酬改定はマイナス2・27%だったが、収入の増えた施設の81・1%が日常生活継続支援加算額が増えた。ほかに看護体制加算1.・2.、栄養マネジメント加算、夜勤職員配置加算の収入額が増えた施設も多く、4加算とも取得した施設では67・8%で収支差額がプラスだった。

 

 待機者数は15年と16年を比べると全国的に減少した。1施設平均で150人から139人になり、要介護度3以上に限っても109人から105人に減った。

 

 また加中委員長は同日、介護の質の評価に関する検討を行っていることも報告。「介護報酬改定にも関連していることであり、一度考え方を整理したい。厚労省は心身機能に着目しているが、福祉サービス的観点からも評価指標を設定する必要がある」と述べた。

 

 評価指標を検討する流れとして評価対象、評価軸、評価項目、評価手法を挙げ、例えば、評価対象に施設の機能だけでなく地域拠点としての機能を含めること、利用者の入所期・減衰期・看取り期など生活ステージごとに評価軸を設けることなどを説明した。

 

 セミナーは2日間行われ、約300人が参加した。地域共生社会の政策、外国人介護人材の動向、介護保険制度の改正について厚労省の講義などがあった。

 

 

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