障害児施設→成人施設も地域移行加算 18年度の報酬改定で

2017年1003 福祉新聞編集部
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 厚生労働省は9月22日、障害児入所施設の入所児の地域生活移行を促す障害報酬の加算について、成人の障害者支援施設に移った場合も算定できるようにする考えを明らかにした。現在はグループホーム(GH)や自宅に移ることを促しているが、18歳以上のいわゆる加齢児が障害児施設に一定数いることを問題視。加算の算定要件となる移行先を広げる方向で検討する。

 

 しかし、加齢児の中には障害報酬の適用されない措置入所児が一定数いるとみられることから、今回の見直しでどの程度効果が出るかは不透明だ。

 

 見直し案は、2018年度の障害報酬改定の論点として同日の「障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」で明らかになった。

 

 障害児入所施設のうち福祉型(17年4月現在188施設)に適用される地域移行加算は、退所後の住まいの調整をした場合などに算定。地域での暮らしを促すため、現在は成人の入所施設に移った場合は算定できない。

 

 しかし、GHなど地域での受け皿が不足しているため、本来は児童福祉施設の対象外である18歳以上の「加齢児」が一定数いる。制度的には特例で20年度までそれが認められている。

 

 そのため厚労省は18年度から3年間に限り、成人の入所施設に移っても地域移行加算を算定できるようにすることを報酬改定の論点に挙げた。人員配置基準以上に職員を加配する障害児入所施設を加算で評価することも論点とした。

 

 16年に日本知的障害者福祉協会が会員施設(福祉型障害児入所施設172施設)に行った調査によると、現員5446人のうち18歳以上は1322人。4人に1人を占める格好だ。

 

 特に土地と人材の確保が難しい都市部では受け皿が不足し、加齢児も多いとされる。検討チームの委員からは「地域移行加算は送り出す児童施設側ではなく、受け入れる側につけるべきだ」といった意見が上がった。

 

 同協会は本紙の取材に「入所児には虐待された子が多い。地域移行加算の見直し案には一定の評価をしたいが、本来は基本報酬で職員配置を手厚くすべきだ。18歳以上については行政も関与した抜本対策が必要だ」とコメントしている。

 

 検討チームではこのほか、障害児入所施設における心理指導について、18年に初の国家試験が行われる公認心理師を配置した場合の報酬評価も論点に上がった。 

 

 

 

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