フードバンクを障害者の働く場に 集荷、仕分け、配達など

2017年1117 福祉新聞編集部
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食品を箱詰めする利用者たち

 宮城県富谷市のNPO法人ふうどばんく東北AGAINは今年5月、フードバンク(FB)団体としては全国初の障害者就労移行支援事業所「就労サポートセンターあがいん」(定員20人)を開所した。さまざまな人と出会い、触れ合うFB活動を通じ、復職・就労の実現を目指す。

 

 FBは、食品メーカーやスーパー、個人などから過剰在庫や消費期限間近の製品などを寄贈してもらい、生活困窮者や福祉施設・団体などに無償で届ける活動。同法人は2008年に設立した東北で最も古いFBで、東日本大震災の際も全国から集まる食料品などの集配拠点として大きな役割を果たした。

 

 現在は、同県全域を対象に年間約8トンの食料品を生活困窮者に届けたり、ホームレスの人々の炊き出しや子ども食堂の食事用として提供しており、支援者数は延べ約1万1000人に上る。

 

 就労移行支援事業を始めたのは、大震災復興支援補助金の助成が受けられなくなるなど法人運営が厳しくなる中、独自の事業収益を確保するため。同法人理事が仙台市で就労移行支援事業を行っており、FB活動が障害者の自立や就労支援にもつながるとセンターの開設を決めた。

 

 実際、FBには、食品の集荷・検品、整理・仕分け、箱詰め、運搬・配送などさまざまな仕事があり、障害者ができる作業も多い。

 

 現在、センターには知的障害や精神障害のある5人が登録し、常時4人が通所。活動を通じて人と接したり、感謝されたり、自分より厳しい生活を余儀なくされている人がいることを知り、他者と目を合わすのが苦手でサングラスをしていた人が、相手を怖がらせないように色の薄いメガネに変えたりするなど大きな変化が出ているという。

 

 就労センターの小椋亘・サービス管理責任者は「届けたジュースを子どもが飲んでいる姿を見たり、ありがとうと言われたりすることが利用者の自信や喜びにつながっている。就労センターもFBの運営も厳しい状況だが、どちらも人と人とのつながりを大切にする活動。両立させたい」と話している。

 

 

 

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