見守られて七五三 児童養護施設の子、撮影会

2017年1122 福祉新聞編集部
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皆に見守られながらもカメラを向けられ緊張した面持ちに

 児童養護施設二葉学園(東京都調布市)で5日、子どもの成長を祝う伝統行事「七五三」が行われた。社会人ボランティア団体「イチゴイニシアチブ」所属のプロの美容師やカメラマンなどがサポート。神社の境内で、スタッフにカメラを向けられると、7歳の女の子は口を真一文字に結び、きりっとした表情になった。

 

 学園で今年七五三を迎えたのは2人。当日は午後1時半からイチゴの美容師と着付師が準備を開始。プロカメラマンが学園内のホールで撮影した。

 

 その後、保護者が参加できない子については、職員と近くの神社で参拝した。何をお願いしたか聞くと、女の子は「内緒」とはにかんだ。

 

 学園の中谷美子・主任は「4年前は晴れ着を嫌がった子も今年はおとなしく、成長を実感します」と目を細める。保護者の中には生活の厳しさから七五三を諦める親も少なくないという。「職員がやるよりも、プロが行う着付けはやはり違いますね」と語った。

 

 イチゴは2010年、ファッション業界で働く市ケ坪さゆり代表が結成。当時、報道されていた子どもの虐待事件などを受け、何か活動したいと都内の児童養護施設の門をたたいたのがきっかけだ。

 

 これまで関わった施設は10カ所に上るなど活動の場は口コミで徐々に広がっている。メンバーで普段は国家公務員として働く横井菜穂子さんは「施設にある着物の整理整頓や修繕もするなど、職員の負担がないよう心がけている」と語る。施設に着物がない場合は貸し出す。髪飾りはメンバーの手作りだ。

 

 最初は、施設に暮らす子どもたちの誕生日を祝う活動から始まった。そのうち施設で行うにはハードルが高い行事などを見つけては、活動の幅を広げるように。これまで、成人式の晴れ着の着付けや、漫画家など憧れの職業に就く大人を招いたワークショップも開いてきたという。

 

 市ケ坪代表は「自分たちがやりたいことを行うのではなく、あくまで施設のニーズありき。そうした活動の中で、少しでも子どもたちに『あなたは大切な存在なんだよ』と伝われば」と話している。

 

 

 

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