<保育新時代>書いて伝える技術

2017年1130 福祉新聞編集部
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 書いて伝えることの意味は、言葉にはならない子どもの気持ちや変化を記録し、保護者や保育者など皆で共有することにあります。「おたより」や「クラスボード」を使い、育ちが伝わるようにするにはどうすればいいでしょうか。

 

 おたよりのメリットは、個人ではなく、園やクラスの姿を伝えられることです。

 

 ただ「お店屋さんごっこをやりました」という結果の報告では、皆で育ち合う姿は伝わりません。今「がんばっている姿」(プロセス)を具体的に盛り込むことが効果的に伝えるためには大切です。

 

 また、一番伝えたいことを冒頭に書くことは「伝わる技」の一つです。保護者が最も知りたいのは子どもの育ちなので、おたよりの冒頭は季節の話題ではなく、子どもたちの姿を書くと決めておけば、書き出しにも迷いません。

 

 クラスボードの主な役割はその日の育ちを伝えることです。しかし、その日だけにとらわれず、前日・2日前・1週間前の様子を意識し、子どもたちの変化を書けば、ワンパターン化しません。

 

 保護者が数日前を見返すことができるよう、スケッチブックにつづるのもおすすめです。活動の記録だけでなく、活動の狙いも加えると、保育日誌にもなります。

 

 例えば、お店屋さんごっこでは、友達と関わる中で互いの思いや考えを共有することを目指します。人との関わりや言葉の大切さ、金銭の大切さを意識し、人と自ら関わろうとする意欲を高めることとするのです。

 

 この目標の実現に向けて工夫しながら充実感をもって取り組むことで、協同性が芽生えてきます。活動する子どもの写真やイラストに狙いを添えれば、子どもの内面の成長の姿が浮かぶ書き方になるのです。

 

お店屋さんごっこ(堺暁福祉会かなおか保育園)

 

【参考】
 寺田清美(2016)アッというまに書けて☆伝わる「保育者の伝える力」(メイト)

 

【寺田清美教授略歴】東京成徳短期大学教授。保育歴26年(係長副園長)の経験もあり、社会福祉士の資格も持つ。厚生労働省の社会保障審議会保育専門委員会委員も務めている。

 

 

 

(関連書籍)

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