バリアフリー法改正案、次期国会へ 障害者団体「当事者が評価する仕組みを」

2017年1211 福祉新聞編集部
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バリアフリー法改正に向け、与野党の国会議員が議論した

 バリアフリー法改正に障害者の声を反映させようと日本身体障害者団体連合会などが11月28日、衆議院第1議員会館で国会議員を招いたシンポジウムを開いた。与党議員は、2018年通常国会での改正法案審議になるとの見通しを示した。主催者側からは尾上浩二・DPI日本会議副議長が改正のポイントとして「障害者が利用しにくいバリアフリー整備がよくある。そうならないよう当事者が評価する仕組みが必要だ」と訴えた。

 

 06年12月の同法施行以来12年ぶりの改正が目前に迫ってきただけに、会場には全国から車いす使用者ら約300人が集まり、熱気があふれた。

 

 集会では同法を所管する長井総和・国土交通省安心生活政策課長が法改正に向けた検討状況を報告したほか、元国交省幹部職員の盛山正仁・衆院議員(自民)ら与野党の国会議員が同法をめぐる課題などを議論した。

 

 盛山氏は改正法案提出と審議が18年通常国会になるとの見通しを示し、山本博司・参議院議員(公明)は「障害者権利条約の理念を法に反映させる必要がある」などと話した。

 

 DPIと全国脊髄損傷者連合会が事前に整理した「法改正で改善すべき課題」(後段の表参照)については、尾上副議長が説明した。

 

 20年の東京五輪・パラリンピックに向けた政府の行動計画(今年2月20日決定)は、同法を含む関係施策を17年度中に検討するよう明記。それを踏まえて国交省は6月、有識者による検討会の報告書をまとめた。

 

 報告書は「障害の社会モデルの理念を法体系に反映する」「観光地のバリアフリー化を進める」「市町村による基本構想の作成を促し、一定期間ごとに見直す」などを挙げた。

 

 同法は(1)公共交通施設や建築物のバリアフリー化(2)市町村の基本構想に基づく移動の円滑化(3)心のバリアフリー化ーーを推進するもの。国交省はそれに基づき鉄道駅でのホームドア設置、ノンステップバス導入などに数値目標を掲げている。

 

 

   【法改正で改善すべき課題】(抜粋)

 

(1)地方(乗降客が1日3000人未満の駅)
 →現行法は主に都市部を想定している

 

(2)小規模店舗(床面積が2000平方メートル未満)
 →コンビニなどが段差解消義務の対象外

 

(3)避難所としての学校
 →災害時に車いすで入れない例が多い

 

(4)駅ホームの安全性向上と単独乗降
 →ドア設置、車両とホームの段差解消

 

(5)当事者評価の仕組み
 →現在は恒常的な評価システムがない
     

 

 

 

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