介護報酬改定で月収1万3660円増 新設の加算で

2018年0416 福祉新聞編集部
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 2017年4月の介護報酬改定で新設された介護職員処遇改善加算Iを取得した事業所では、常勤介護職員の平均月給が1万3660円増え、29万7450円(手当・一時金含む)になったことが4日、厚生労働省の調査で分かった。加算1.で月給約1万円の増加を見込んでいた厚労省は「加算だけで増えたとは思わないが、総体的にみれば処遇改善は着実に進んでいる」と分析している。

 

 調査は17年10月に特別養護老人ホームや訪問介護事業所など1万568カ所を対象に行い(有効回答率73%)、16年9月と17年9月の給与を比べて加算の影響などを調べた。

 

 加算Iを取得した事業所は65%。サービス種類別では特養80%、認知症グループホーム78%が多かった。

 

 加算Iの要件である昇給制度について満たした内容(複数回答)は、勤続年数などの経験による仕組み69%、介護福祉士などの資格による仕組み64%、人事評価などによる仕組み52%だった。

 

 介護職員の勤務年数別にみると1年~1年11カ月が3万円で最も増えた。加算対象は介護職員のみだが、生活相談員・支援相談員で1万320円、ケアマネジャーで9360円、看護職員で7190円それぞれ増えた。

 

 加算全体でみると常勤介護職員の平均月給は1万2200円増え、29万3450円(手当・一時金含む)になった。加算を取得した事業所は91%だった。しかし9%は取得しておらず、理由は「事務作業が繁雑」「利用者負担が発生」「対象の制約(介護職員に限定)のため困難」が多かった。

 

 給与の引き上げ方法(複数回答)は定期昇給が66%で最も多く、手当が45%、賞与が19%。賃金水準の引き上げは23%で、基本給の増加幅は3260円だった。

 

 調査結果は同日の社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=田中滋・埼玉県立大理事長)などに報告された。委員からは「介護職員以外も加算の対象にすべき」「事務作業が繁雑で加算が取れないとは理解できない」「処遇改善は他産業と比べて判断すべき」などの意見があった。

 

 なお加算IV、Vは一定の経過期間後に廃止される。厚労省は18年度から社会保険労務士などを事業所に派遣して新規取得や上位区分の取得を助言・指導する新事業を行う。

 

 

 

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