通常国会が閉幕 福祉関連で成立した法律は

2018年0802 福祉新聞編集部
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 第196通常国会が7月22日、閉幕した。政府が新規提出した法案65本のうち、成立したのは最重要法案に位置付けた「働き方改革」関連法など60本で、成立率は昨年(95.5%)よりやや低い92.3%だった。会期を32日間延長することで、カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法など与野党が対立した法案も成立した。厚生労働省提出法案としては働き方改革のほか改正生活困窮者自立支援法などが成立した。

 

 一方、厚労省が昨年に続き再提出する予定としていた精神保健福祉法改正案は提出されなかった。措置入院から退院したすべての患者に対して支援計画を作るよう都道府県・政令市に義務付けるものとみられていた。

 

 厚労省は今年3月、措置入院の運用、措置入院患者の退院後支援に関する指針2本を地方自治体に発出。同法を改正しなくてもできることは、所定の手順に沿って取り組むよう自治体に求めた。

 

 成年被後見人など欠格条項を見直し、職業上の資格制限をなくすための一括改正法案は内閣府が提出したが、成立せず継続審議の扱いとなった。

 

 社会保障関係で成立した法律、承認された条約は次の通り。

 

【政府提出】

▽改正医療法及び医師法=都道府県に医師確保計画の策定を義務付け、医師の地域偏在を解消する

 

▽改正子ども・子育て支援法=事業主からの拠出金の率の上限を引き上げる

 

▽改正地方分権一括法=認定こども園のタイプにかかわらず事業者が手続きを行う窓口を一本化する

 

▽改正災害救助法=都道府県が担っている仮設住宅の整備や支援物資の分配といった権限を政令市に移譲する

 

▽改正民法=成人年齢を18歳に引き下げる

 

▽改正民法及び家事事件手続き法=相続法制を見直し、残された配偶者が自宅に住み続けられるよう「配偶者居住権」を創設する

 

▽改正著作権法=著作物の複製を認める者の範囲を広げる

 

▽改正学校教育法=視覚障害のある児童生徒にデジタル教科書の使用を認める

 

▽改正バリアフリー法=段差解消などの義務を適用する事業者の範囲を広げる

 

▽所在者不明土地の利用特措法=福祉施設など公共目的での利用を最長10年間認める新制度を創設する

 

▽改正建築基準法=空き家の活用に向け耐火基準の規制を緩和する

 

▽改正消費者契約法=悪質商法による消費者被害を救済する

 

▽マラケシュ条約=視覚障害者などが著作物を利用する機会を促すための複製について定める

 

 

【議員立法】

▽ギャンブル等依存症対策基本法=パチンコを含む依存症の対策について政府が基本計画を作る

 

▽障害者文化芸術活動推進法=障害者の創造環境を整備し、鑑賞機会を拡大する

 

▽改正公職選挙法=参院選挙区の候補者が独自に録画した映像(手話通訳や字幕)を政見放送に使えるようにする

 

 

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