マットレスが高評価 福祉工場で丁寧に製造(北海道・美唄市)

2018年1212 福祉新聞編集部
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慣れた手つきで丁寧に作業する利用者

 障害者がベッドのマットレスを製造する全国的にも珍しい工場が北海道美唄びばい市にある。南美唄福祉工場(社会福祉法人北海道光生会、高橋一裕理事長)の、国産にこだわる「アンネルベッド」は、数多くのホテルや福祉施設などで使われ、品質の高さが評価されている。

 

 前身は炭鉱離職者の受け皿として1963年に設立された、鉄道などの座席を製造する工場。同法人の利用者が多い時で約60人働いていた。その後、経営難で閉鎖に追い込まれたため、96年に同法人が利用者の働く場を守ろうと引き継いだ。

 

工場に隣接するショールーム

 

 マットレスには体をしっかり受け止める硬めの「ボンネルコイル」(シングル定価5万円から)、体形に合わせて沈み、振動を吸収する「ポケットコイル(並列、チドリ)」(同5万円から)がある。一押しはポケットコイルに湿度を調節し、消臭機能もある珪質頁岩を入れたシリーズ(同11万円から)。個人はもちろん、多くの人が生活する施設でも使いやすい。

 

 アンネルベッドは、2003年開業のJRタワーホテル日航札幌で使われているベッドの4分の3を占めていることで評価を高めた。希望に応じた幅、長さ、硬さに製造できるのも強みで、道内外のホテルや宿舎、福祉施設などに販路を広げた。東京メトロ(地下鉄)の座席用バネも製造している。

 

 現在は就労継続支援A型事業所として利用者21人が働く。マットレスの生地を裁断・縫製したりスプリングにマットレスの生地を貼り合わせたり、一つひとつの工程を丁寧に行う。この道40年のベテラン、伊藤登志男さんは、「立ち仕事だから大変。失敗しないように気をつけている」と言う。熟練の技に職員からの信頼も厚い。

 

 しかし大手家具販売店の進出もあり、経営は厳しい。売り上げは昨年約1億3000万円まで落ち込んだ。それでも「新しいことに根拠をもって挑戦していきたい」と林正和施設長は前を向く。東京オリンピック・パラリンピックの選手村も視野に、低価格にはない高品質で勝負する。

 

 

 

 

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