介護の処遇改善に420億円 19年10月に報酬0.39%増

2018年1225 福祉新聞編集部
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給付費分科会の様子

 2019年度予算案に関する厚生労働、財務両省の大臣折衝が17日に行われ、19年10月に行う介護人材の処遇改善に420億円(公費)を充てることを決めた。事業所内でベテラン介護職員のうち少なくとも1人は、月8万円賃上げするか、年収を440万円以上にする加算を創設する。また、消費税率引き上げによる事業所の負担増を補てんするため、19年10月に介護報酬をプラス0.39%改定することも決めた。

 

 政府は、介護人材のさらなる処遇改善に向けて、「勤続10年以上の介護福祉士の月給を平均8万円上げる」ことを算定根拠に、消費税増収分から1000億円(公費)を投じるとしていた。19年度は10月から始まるため、5カ月相当の420億円(公費)を充てる。20年度から1000億円となる見込み。

 

介護職員以外にも

 

 処遇改善の仕組みは、厚労省の社会保障審議会介護給付費分科会で9月から数回議論され、19日に概要が固まった。

 

 19年10月に新たな処遇改善加算を創設し、取得要件として現行の加算I~IIIを取得していることなど3項目を設ける。

 

 事業所の裁量で、介護職員以外も賃上げできるようにする。ただし、ベテラン介護職員を優先するため、配分ルールを設ける。

 

 その一つが、事業所内で月8万円、もしくは全産業平均の年収440万円以上の改善となるベテラン介護職員が必ず1人いること。

 

 また、「ベテラン介護職員」「他の介護職員」「その他の職種」の区分で傾斜配分するため、他の介護職員を1として、ベテラン介護職員はその2倍以上、その他の職種はその半分以下とする。

 

 ベテラン介護職員は、勤続10年以上の介護福祉士を基本とするが、複数の職場を経験してスキルを磨いたことなども評価できるよう、「勤続10年」の判断は事業所に任せる。

 

 一方、サービスごとの加算率は、勤続10年以上の介護福祉士の人数に応じ設定する。その上で、同じサービス内で2段階の加算率を設ける。ベテラン介護職員が多い事業所を評価するためで、サービス提供体制強化加算、特定事業所加算、日常生活継続支援加算のいずれかを取得している事業所を手厚くする。

 

 

 

基準費用額も上乗せ

 

 介護報酬の改定は3年に1度だが、消費税率引き上げに対応して19年10月に臨時で改定する。

 

 0.39%のプラス改定のために、19年度は約200億円が必要とされる。公費を100億円(国と地方で約50億円ずつ)投じ、介護保険料と利用者負担でも100億円を負担する。

 

 サービスごとの基本単位の上乗せ率は、人件費など非課税品目を除いた額に税率引き上げ分を乗じて決める。早ければ19年1月にも具体的な単位数が示される。

 

 また、在宅サービスの利用上限である区分支給限度基準額を引き上げる。18年10月から始まった福祉用具貸与の上限額も、税率引き上げ分を上乗せする。

 

 そのほか、介護報酬改定とは別に7億円(国費)を確保し、特別養護老人ホームなどの基準費用額(食費・居住費)について、税率引き上げの影響分を上乗せする。基準費用額の変更は、05年10月の設定以来、初めてとなる。

 

 

 

 

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