ミツバチ育てて農福連携に新風 最新の巣箱も登場

2019年0125 福祉新聞編集部
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テーブルには最新の巣箱「フローハイブ」。左端は高安会長

 トウヨウミツバチ協会が主催する「ファームエイド銀座 ミツバチシンポジウム」が12月9日に都内で開かれた。全国で養蜂をする人など100人以上が参加。障害者の就労支援として養蜂に取り組む社会福祉法人などが導入の課題や収益性について報告した。

 

 シンポジウムは、農福連携の取り組みに詳しい炭谷茂・恩賜財団済生会理事長をコメンテーターに、全国で養蜂をしている福祉事業所などが登壇した。

 

 筑峯つくほう学園(茨城)は就労継続支援B型と生活介護として、3年前から養蜂に着手。養蜂を始めた理由について職員の井上大志さんは「管理が簡単で、滅多に利用者が刺されることがないから」と安全面を説明した。今年は初めて採蜜し、「知識も増やし、事業が成り立つようにしたい」と意欲を示した。

 

 また、楽ワーク福祉作業所(沖縄)の玉城達矢さんは、養蜂は荷物の運搬やラベル貼りなども含め仕事に広がりがあると強調。非加熱で生の蜂蜜としてパッケージにもこだわり、ふるさと納税の返礼品にも登録されたという。玉城さんは「展示会などで味見すると、2人に1人は買っていく」と自信をのぞかせた。

 

 こうした報告を受け、炭谷理事長は「養蜂は、北海道から沖縄までどの地域でも可能で、工夫すれば高付加価値がつけられる。引きこもりや元受刑者の働く場所にもなる」と期待を語った。

 

 このほかイベントでは、人工的な六角形の枠が内蔵されているフローハイブという最新の巣箱も紹介された。従来のように防護服や遠心分離機も要らず、レバーを回すだけで蜜を収穫できるため、革命的な製品と呼ばれている。実際にフローハイブを使う養蜂指導者は「刺されるリスクはほとんどなく、圧倒的に手間が少ない。収量も増加した」と報告した。

 

 同協会は、日本ミツバチの魅力を広めようと設立された一般社団法人。近年は日本中央競馬会の助成を受け、養蜂による障害者就労の調査研究もする。

 

 同協会によると、養蜂を行う障害者事業所は全国に少なくとも20カ所あり、年々増えているという。高安和夫会長は「養蜂は、花を咲かせる運動などまちづくりにもつながり、地域ごとに味が異なるため、ブランド化しやすい。今後は収益構造も含めて支援していきたい」と話している。

 

 問い合わせは同協会(電話03・6277・8000)まで。

 

 

 

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