しつけの体罰を禁止する法改正案 決定

2019年0325 福祉新聞編集部
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 政府は19日の閣議で、児童虐待防止対策の強化に向け、児童福祉法や児童虐待防止法などの改正案を決定、国会に提出した。親や児童福祉施設による子どもへの体罰禁止を明記するとともに、児童相談所の体制を強化する。また、子ども分野の新たな資格については、2020年度までに結論を出す方針を示した。

 

 施行は20年4月から。閣議に先立ち、関係閣僚会議で、安倍晋三首相は「虐待の根絶に向け、あらゆる手段を講じて子どもたちを守っていく」と決意を述べた。

 

 改正案は、親権者や児童福祉施設、里親などが児童のしつけで体罰を加えてはならないと指摘。付則に、施行後2年をめどに、親が子どもを戒めることを認めている民法の「懲戒権」の見直しも盛り込んだ。

 

 児相の体制強化については、一時保護など介入的な対応をとる職員と、保護者支援を担当する職員とを別にする。円滑に措置を決定できるよう常時弁護士を配置できるようにする。

 

 また、学校と教育委員会、児童福祉施設の職員は子どもに関する秘密を漏らしてはならないという守秘義務も規定する。

 

 児相の設置義務がある都道府県と政令市に加えて、政府は24年度までに中核市などが児相を設置できるよう、施設整備や人材確保などの措置を行う。子ども分野の新資格の創設については、20年度までに結論を出す方針で、児童の意見表明を保障する仕組みについては21年度までに検討する。

 

法改正の概要

【児童の権利擁護】
・親権者や児童福祉施設は子どものしつけの際に体罰を禁止する

【児童相談所の体制強化と関係機関との連携強化】
・一時保護など介入的対応をする職員と保護者の支援を行う職員を分ける
・常時、弁護士の配置または準じる措置を行う
・医師と保健師の配置を義務化する
・児童福祉司の任用要件の見直し
・中核市および特別区が児童相談所を設置できるよう、施設整備や人材確保・育成の措置を行う
・学校や教育委員会、児童福祉施設の職員は児童の秘密を漏らしてはならない

【検討規定】
・民法の懲戒権の在り方を検討
・児童福祉に関する資格の在り方などを含め資質向上策を検討
・児童の意見表明権を保障する仕組みの構築

 

 

 

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