就職先業務内容など冊子に 石川県の特別支援学校が生徒らに向け作製

2019年0606 福祉新聞編集部
    • このエントリーをはてなブックマークに追加
左から中塚教諭、羽村さん

 石川県立七尾特別支援学校輪島分校は5月27日、生徒や保護者向けに、県内の実習先や就職先の業務内容などを盛り込んだ冊子を作製した。分かりやすい情報を提供することで生徒自身による自己決定を進めるのが狙い。福祉的就労や一般就労などで同校と関わりのある25事業所を紹介している。

 

 冊子は(1)作業内容(2)働く上で大切なこと(3)就業時間(4)給与(5)担当者から一言--などを紹介。写真も掲載することで、具体的に仕事の様子が分かる工夫もされている。

 

 例えば、社会福祉法人弘和会の多機能型ライフサポート「一互一笑」では、カフェの調理や公園清掃、農作業などを実施。火曜から土曜の午前10時から午後4時までの勤務で、時給は厨房などが180円で、内職が110円となっている。その上で「明るく働けるよう一人ひとりの能力に合わせた支援と作業の提供を行っています」となどとメッセージを送る。

 

 このほか、冊子にはガソリンスタンドなど企業での一般就労も掲載されている。

 

 同校によると、特別支援学校の生徒の就職活動は、教諭や保護者の意向が強く反映される傾向がある。進路担当教諭の異動により、情報が引き継がれないなどの課題もあった。

 

 このため、県の事業である就労サポーターを活用し、作製した。就労サポーターとして冊子を監修した輪島市発達支援室の羽村龍氏は「特別支援学校の現場でも、自己決定を重視する障害者権利条約の理念が浸透してほしい」と期待を寄せる。

 

 同校の中塚悠太教諭によると、冊子作製後、保護者からは「こういう情報がほしかった」と好意的な声が寄せられているという。「生徒自身の自己決定を一歩でも進める契機になり、取り組みが全国にも広がれば」と話す。今後紹介する事業所は順次増やしていく予定だ。

 

 同校は2008年に開校。現在、小学部に14人、中学部に6人、高等部に10人在籍している。

 

 

 

 

発達障害の子どもたちのためのお仕事図鑑 子どもたちの「やってみたい! 」を引き出すキャリア教育
梅永雄二 スマートキッズ療育チーム
唯学書房
売り上げランキング: 160,122

 

    • このエントリーをはてなブックマークに追加