〈成年後見制度の利用促進〉 意思決定支援の新プログラム導入へ

2019年0611 福祉新聞編集部
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後見人の報酬についても議論が交わされた

 厚生労働省は5月27日、成年後見制度の利用を促す国の基本計画に関連し、2025年度末までに認知症関連の養成研修に意思決定支援プログラムを導入することを決めた。後見人向けの研修は21年度までに全都道府県で行うことを目指す。

 

 それに向けて厚労省は今年度、その研修内容に関する研究事業を行う。最高裁判所は5月、厚労省、専門職団体を交えて意思決定支援のあり方について指針作りを始めた。

 

 同日の成年後見制度利用促進専門家会議(座長=大森彌・東京大名誉教授)で明らかにした。

 

 成年後見制度をめぐっては、被後見人である高齢者や障害者の意思を反映しない運用の実態があると指摘されてきた。

 

 そのため、17年3月閣議決定の基本計画(17~21年度の5カ年計画)は「後見人が本人の特性に応じた適切な配慮を行うことができるよう、意思決定の支援の在り方についての指針の策定に向けた検討が進められるべき」としていた。

 

 同会議は基本計画の進捗状況を把握し、19年度中に課題を整理することになっている。

 

 同日はこのほか、後見人に被後見人の財産から支払う報酬を家庭裁判所が設定する際の参考資料について、最高裁が説明した。

 

 資料は後見人の担う仕事を基本的事務と付加的事務に分類したもので、事務ごとの報酬額は明示していない。

 

 現在は被後見人の財産に応じた報酬額の目安があるが、今後は実際の事務の量や難しさを反映するよう促す。

 

 これに対し、久保厚子・全国手をつなぐ育成会連合会長は「報酬が上がるのではないか心配だ。やらなかった事務の分が減算されるよう透明な仕組みにしてほしい」と要望した。

 

 

 

 

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