改正障害者雇用促進法が成立 計画の公表を義務付け

2019年0617 福祉新聞編集部
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横須賀市役所内に設けられた「ワークステーション」

 中央省庁による障害者雇用の水増し問題を受け、再発防止策を盛り込んだ改正障害者雇用促進法が6月7日の参院本会議で、全会一致で可決、成立した。参院での付帯決議は15項目付いた。施行は一部を除き2020年4月1日。

 

 改正法案は公的機関(国・地方公共団体)に対し、障害者が安心して働くための取り組みを障害者活躍推進計画にまとめ、公表することを義務付けた。

 

 「安心して働く」という文脈で、雇用と福祉の谷間の問題も論点となった。例えば、働く障害者は現在、通勤時の移動を支える福祉サービスを使えない。個人の経済活動を公費で支えることは不適切との見方があるからだ。この点をどう整理するかについては、政府内で今後検討する。

 

 改正法は公的機関に対し、障害の確認に使った書類の保存を義務付けた上で、厚労省に点検や勧告を行う権限も付与した。法改正とは別に、必要な障害者数を満たしていない省庁の予算を減額する制度も設けた。 

 

 中央省庁の障害者雇用をめぐっては、2017年6月時点で3700人を不正計上し、28機関で法定雇用率を下回っていたことが発覚した。

 

 

 障害者雇用を増やすには、その職場の業務の中から取り組みやすいことをピックアップする「仕事の切り出し」が肝心だ。

 

 幾つかの地方自治体では、切り出した仕事を一つの部署に集める取り組みを始めた。

 

 神奈川県横須賀市は今年5月、障害のある非常勤職員3人が週4日、コーチ役の職員と共に働く「ワークステーション」を庁舎内に開設。各部署から集めた封入作業、押印、訂正シールの貼り付けなどをこなす。

 

 企業が設ける特例子会社のような形だ。月額報酬は9万6200円。学習障害により読み書きが苦手で、療育手帳を持つ男性(24)は、「ITの専門学校で学んだこととは違うが、精いっぱいやりたい」と話す。

 

 開設の狙いは、一般就労に結びつけることだ。障害者就業・生活支援センターから紹介された障害者が選考を経て、1年更新で最長3年間働く。一般就労への移行支援も同市と同センターが連携する。

 

 同市は採用を知的障害者、精神障害者に限った。「身体障害者と違い、正規職員の採用枠がないから」(総務課)と言う。

 

 全国的に知的障害者の雇用は低調だが、仕事を切り出して周囲がフォローすれば、雇用を増やす余地はある。

 

 また15年2月に庁舎内に同様の働く場を設けた同県平塚市は、17年度は全79課のうち58課から仕事を集約した。この4年間で知的障害者・精神障害者11人が働き、そのうち5人が民間企業に就職した。

 

 同市は「仕事の量を調整するなど、働きやすい環境を整える労力は決して小さくないが、やってみればさほど難しくない」(行政総務課)としている。

 

 

 

 

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