二葉保育園120周年記念 「野口幽香賞」を創設

2019年0913 福祉新聞編集部
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創設者の野口幽香

 社会福祉法人二葉保育園(井上従子理事長、法人本部・東京都新宿区南元町)は、来年に創立120年を迎えることを記念して、児童福祉事業で顕著な活動をしている個人、団体を顕彰する「野口幽香賞」を創設した。

 

 野口幽香(1866~1950)は同法人の創設者。今日のような福祉制度がない時代、社会からはじき出され、誰からも見られることがなかった貧児やその母親らを支援し、寄り添った。

 

 1890年、東京女子師範学校を卒業した幽香は、同校付属幼稚園の保母になる。4年後、創設されたばかりの華族女学校幼稚園に転任し、長年勤務した。

 

 東京麹町に住んでいた幽香と同僚の森島峰は、同幼稚園がある永田町まで通っていた。その通勤途中で目にしたのは、朝も夕も往来に放任された貧しい家庭の子どもたちの姿だった。

 

 「貧児にも華族幼稚園の子どもたちと同じ様に保育したい」という強い信念の下、2人は1900年、麹町の借家に法人の前身である私立二葉幼稚園を設立した。

 

 のちに、東京の3大スラムの一つだった四谷鮫ケ橋(現在の二葉南元保育園のある所)に新築移転。社会制度の変化などに伴い、16年には名称を「二葉保育園」に改めた。

 

 キリスト教精神に基づき、全ての子どもが愛され、特に困窮にある子どもたちが分け隔てなく、愛と理解、敬意を持って養育されるために活動した幽香の実践と理念は、今も法人の理念に受け継がれている。

 

 幽香の精神を後世に継承するため、3、4年前から法人内で同賞の設立に向けた議論を重ね、法人設立120年の節目に実現させた。

 

 賞の対象は「乳幼児とその家族の福祉増進に貢献する実践及び調査・研究をしている団体もしくは個人」。

 

外部有識者を含む選考委員会で選考し、受賞者・団体には賞状と副賞として50万円、記念品が贈られる。

 

 現在、応募を受け付けており、締め切りは10月末。応募方法は特設ページ(http://www.futaba-yuka.or.jp/120th/application.html)を参照する。 

 

 

 

 

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