新卒採用戦略の最前線 就職フェア「フクシミーツ」全国展開へ(PR)

2019年1023 福祉新聞編集部
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福祉就職フェア「フクシミーツ」は学生と職員の距離が近いのも特徴だ

 一般社団法人FACEtoFUKUSHI(フェイストゥーフクシ)は2020年2~5月にかけて、福祉就職フェア「FUKUSHImeets!」(フクシミーツ)を延べ12日間開催する。「福祉のイメージを変えれば、きっと若者に支持される業界になる」――。そんな思いで5年前に立ち上げイベントは、年々規模が拡大し、ついに東京と大阪以外でも開催することになった。福祉分野の人材難が続く中で、一体、何が法人と学生をひきつけるのか。魅力を探った。

 

 

フォローアップセミナーで最新動向を話す岩本事務局長。その後の法人同士による情報交換こそが貴重だという。

 

 

■出展法人募集■

 現在、就職フェアに参加する社会福祉法人とNPO法人を募集中です。詳しくはホームページ (https://f2f.or.jp/meets/ )または電話(06-4799-0108 )で。第1次締め切りは10月31日。

 

 

 

■徹底した分析

 「学生が就職先を決めるとき、本当に重視していることは何でしょう」――。

 

 今年9月に大阪市内で開かれたフォローアップセミナーには、前回フェアに出展した社会福祉法人など40法人が集まった。参加者は講師の説明を聞き逃すまいと真剣にメモを取る。

 

 フェイストゥーフクシは、データを活用した採用支援に力を入れる。フェアに参加した学生には就職先の決め手だけでなく、フェアでブースを訪問する理由まで細かく調査。その結果を参加法人に還元し、採用に生かしてもらう。

 

 今回のセミナーでは、フェアでブースを訪れた学生数が、そのままインターン数につながっていないというデータが示されると、参加者は驚きの表情を浮かべた。その上で講師は、成果を出す法人へのヒアリング結果を紹介した。

 

 またセミナーで、ほかの法人と情報交換する時間が好評だという。

 

 あるグループでは「最近、LINE公式アカウントを開設したら、想像以上に登録者が増えてびっくり」との意見が出ると、周りの参加者が「それ何ですか」と身を乗り出して聞く場面も。別のグループでは「ぶっちゃけ、採用には若手職員の協力が不可欠。私は〝法人内営業〟を頑張っています」と話すと、「分かります」と共感の声が相次いだ。

 

■採用への意識

 実際、フクシミーツに参加し、採用に向けた意識が変わった法人もある。

 

 八尾隣保館(大阪)は、16年からフェアに参加。採用担当の葛木晃さんは「まねしたい取り組みが山盛りで、学んだテクニックを別のフェアで生かせる利点も大きい。今は、いかに学生と本音で話せる雰囲気づくりが採用に直結するかを実感する」と話す。

 

 実際に別の出展法人の影響を受け、昨年から法人内に若手職員を中心の採用プロジェクトチームを創設。学生をひきつける法人の魅力を積極的に意見し、採用の場で生かす仕組みを取り入れた。「学生に社会福祉法人としての役割を伝えていければ」と葛木さんは語る。

 

 一方、前回のフェアから出展した天竜厚生会(静岡)は来春も参加予定だ。理由について採用担当の大橋ふみさんは「地方の法人にとって志の高い学生が集まる場は貴重だった」と語る。

 

 職員数が2300人を超える大規模法人であるため、新卒採用にかける意気込みも高い。今年度は新卒採用45人を見込む。

 

 現在力を入れるのは、志望動機を高めるための〝魅力の言語化〟だという。フェアでは、職員が学生に1分間で法人の魅力を伝えるプレゼン能力を磨く。

 

 「今後は個々の学生が重視する点を聞いた上で、思い描く将来像や出身地、大学など共通点がありそうな職員を引き合わせることで、内定率を高めたい」と作戦を練る。

 

■独自ストーリーがカギ

 フクシミーツは1回当たりの出展を20法人程度に抑えるため、期限前に締め切るほどの人気だ。19年のフェアでは東京と大阪で延べ185法人が出展し、参加者は1000人を突破。その盛況ぶりに地方開催を望む声が大きくなり、規模拡大を決めた。

 

 フェアの誕生は、共同代表の2人があるセミナーで意気投合し、09年から若手職員のネットワークを立ち上げたのがきっかけだ。14年から福祉人材不足の解決に取り組もうとフェアを開催している。

 

 「当時は『福祉の就職は夏から』という空気もある時代。春から積極的に動くほかの業界に良い人材を取られていた」と、岩本恭典・フェイストゥーフクシ事務局長は話す。

 

 打ち出したのは、徹底的な学生目線の戦略だ。

 

 会場はブースごとの仕切りがなく、カフェのような雰囲気を演出。ブースを移動する時間を先に設定することで、複数の法人の話を聞くのが当たり前の空間をつくった。また、出展法人には必ず若手職員を参加させるよう要請した。

 

 学生にもスーツの着用を禁止することで、参加へのハードルを大幅に下げた。さらに、もっと早くアプローチできるよう、17年夏から大学3年生以下を対象にしたインターンシップフェアも開催。参加できない学生も取り込もうと、出展法人を紹介する冊子を作り、全国の大学などに配布している。

 

 学生の集客については「地道に泥くさくやっている」(岩本事務局長)。全国のキャンパスを回り教員にアプローチし、直接参加を呼び掛けるという。

 

 岩本事務局長は「もはや就職サイトに求人を出せば、採用できる時代ではない」と言い切る。「いい人材を採用するたった一つの方法なんてありません。法人独自の採用ストーリーをつくり、魅力ある見せ方をしなければ学生には響かない」と話す。

 

 

フェアにはおそろいのTシャツで参加する法人も。本音で話せる雰囲気づくりが大事だという。

 

 

■広がる共感 変わらぬ志

 6年目にして本格的に地方開催の一歩を踏み出したフェイストゥーフクシ。共同代表を務めるNPO法人み・らいず(大阪)の河内崇典代表理事と社会福祉法人ゆうゆう(北海道)の大原裕介理事長に今後の展望を聞いた。(敬称略)

 

共同代表の河内氏(左)と大原氏。フェアの狙いは「皆で一緒に福祉のイメージを上げることです」と繰り返した。

 

――今回大都市部以外でフェアを開催することになりました。

 

 河内 イベントを立ち上げた時は大阪だけの開催でしたが、本当に皆様に支えられた結果だと思っています。出展法人を対象にした満足度調査でも、ありがたいことに毎回約90点の好評価をいただいています。

 

 大原 これまでも地方からの要望で、就職フェアのお手伝いはしていたんですよ。この6年の地道な活動で、学生にもある程度、認知度が高まったと感じ、大都市部以外での開催を決めました。

 

――出展法人は年々増えていますね。

 

 河内 19年春のフェアには延べ185法人が参加するまでになりました。この中には地方にある法人の参加も少なくない。リピーターが多いのは、採用活動を行うコミュニティーを一緒につくってきたからだと思います。ある程度のテクニックは大切ですが、採用活動に近道はなく、正攻法でやるだけです。

 

 大原 勘違いしてほしくないのですが、我々はただの就職フェアを主催しているのではありません。福祉の負のイメージを変え、魅力的な業界にするために立ち上げたのです。

 

 福祉は本来、地域のニーズをさまざまな手段で解決するクリエイティブなもの。しかし世間の印象はそうではない。皆と一緒にイメージを変えるための団結が必要なんです。

 

――出展した法人に意識の変化はありますか。

 

 河内 法人の強みは何で、具体的にどんな人材が必要なのかを徹底的に考え抜くようになります。また、学生の視点に立った採用活動に切り替わります。パンフレット一つとっても、デザイン性と中身がガラリと変わりますね。また、地方だから人が採れないという考えも改まるでしょう。

 

 大原 現に、私の法人は北海道当別町ですが、毎年新卒を5人以上採用しています。今年度は慶應義塾大学卒の学生が、地方だからこそ地域課題を解決する力がつくと就職を決めてくれました。視点の異なる人材が地方で働く地域へのインパクトも大きい。大規模法人と小規模法人では採用の戦略も異なりますよね。

 

――参加したことのない法人へメッセージをお願いします。

 

 河内 我々は出展法人同士で人材を取り合うのではなく、一緒に福祉業界のイメージを上げるつもりで活動してきました。結果的にフェアへの共感の輪が大きくなっています。

 出展すれば何らかの気付きがあることは間違いありません。多くの法人の意識が変われば、将来の福祉業界全体の底上げになると信じています。

 

 大原 正直、時代が追いついてきたと感じています。当初は、いくら我々が説明しても、誰もピンときていなかった。ある程度の採用テクニックも必要ですが、本質的には皆で切磋せっさ琢磨たくまして福祉のイメージを変え、学生から選ばれる業界にしないといけない。多くの法人が能動的に関わってくれればうれしいです。

 

 

■出展法人募集■

 現在、就職フェアに参加する社会福祉法人とNPO法人を募集中です。詳しくはホームページ (https://f2f.or.jp/meets/ )または電話(06-4799-0108 )で。第1次締め切りは10月31日。

 

 

一般社団法人FACE to FUKUSHI

TEL:06-4799-0108

MAIL:fair-apply@f2f.or.jp

WEB:https://f2f.or.jp

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