開放感ある障害者支援施設の利用者専用レストラン 大分市の博愛会

2019年1021 福祉新聞編集部
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楽しそうに食事をする入所者たち

 大分市の社会福祉法人博愛会(釘宮卓司理事長)が運営する障害者支援施設「第一博愛寮」(定員80人)にこのほど、施設利用者専用のランチレストラン「CAFEANDRESTAURANTLEI(れい)」と「和食処 和(わ)」がオープンした。

 

 施設利用者がメニューの中から自由に注文できる、全国でもあまり例を見ない「ノーマライゼーションを体現する食堂」と博愛会は話している。

 

好きなメニューを注文できる

 

 第一博愛寮は1982(昭和57)年の建築で老朽化していたことから改築工事が行われ、昨年11月に完成した。RC造りの管理棟と木造平屋建て1棟と、木造2階建て1棟に84部屋がある。障害の特性ごとのユニット四つの構成で、全室トイレ付きの個室タイプに一新された。

 

 博愛会の釘宮謙悟・事務局長は「入所施設は閉鎖的で暗く寂しい場所というイメージを持たれがちだった。社会に開かれ、プライバシーも保てる『やさしさ日本一の入所施設』をつくることがテーマだった」と話す。

 

 人間関係のトラブルが激減し、以前は人恋しさと居場所のなさから、玄関に所在なげに座ってる入所者がいたが、今はそれもなくなったという。

 

 「住」の次は「食」ということで、博愛寮が取り囲む中庭の一角に、和と洋のしつらえの高級レストランを思わせるような食堂を建設した。

 

レストラン(中央)からは広々とした中庭が一望できる

 

 食の質と向上に加え、定食屋のように自由に好きなものが注文できる食堂のオープンにつながった。障害者の入所施設はメニューを選べず、内容が画一的になりがちだったが、そんな施設の食事に一石を投じた。

 

 メニューは「サバのみそ煮」や「ハンバーグ」「カレーライス」「パスタ(カルボナーラ)」など10種類。外食気分でランチを楽しむことができるようになり、給食に興味がなかった発達障害の入所者が、おめかししてランチを待つという、ほほえましい光景も見られるようになった。

 

 博愛会は、食堂を食事だけでなく、カフェやバーとしても利用でき、さらにゲストを招いたイベントを催して憩いの場としても活用していく考えだ。        

 

(澤晴夫)

 

 

 

 

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