″赤字が全体の32%″ 2万法人の経営を分析 総合福祉研究会全国大会

2019年1122 福祉新聞編集部
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約150人が参加した

 一般財団法人総合福祉研究会は8、9日、「これからの社会福祉法人を考える」をテーマに、第35回全国大会を都内で開いた。冒頭のあいさつで本井啓治理事長は「社会福祉法人は福祉サービスを提供する責務や地域福祉の充実など大きな期待を背負っている」と述べ、社会福祉法人経営を会計・経営の専門家として支援していく意欲を示した。

 

 大会では同会などが行った、社会福祉法人の2017年度決算書の集計・分析の結果が報告された。集計は、厚生労働省に開示請求して得た法人単位(2万819)と拠点区分単位(7万6790)ごとに、誤入力などを除いて行った。独自基準による事業別に分けた集計もした。

 

 作業に関わった土屋敬三・同会顧問は、分析して意外だったこととして、赤字法人が全体の32%を占めたこと、赤字法人と黒字法人の平均サービス活動収益がともに約5億円で変わりがなかったこと、人件費率と経常増減差額率の相関関係がほとんどなかったことを挙げた。

 

 集計は39の経営指標について行い、経常増減差額率は平均2・86%だった。収益規模が10億円以上の法人でみると2・75%で、平均よりやや低かった。事業別では保育5・57%、障害・就労4・90%、介護1・59%だった。

 

 サービス活動収益は平均5億2664万円で、10億円以上の法人は1割だった。事業別では介護6億4907万円、障害・就労3億4913万円、保育2億634万円。人件費比率は平均66%で、保育が73%と高く、介護は66%、障害・就労は63%だった。

 

 作業チームのリーダー、中村厚氏(公認会計士・税理士)は「数字だけ見て短絡的に判断できないが、今後、続けていくことで見えてくるものがある」と話した。

 

 

 

 

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