困窮者支援、相談事業に3職種 2015年度から全面施行

2013年1216 福祉新聞編集部
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あいさつする古都審議官
あいさつする古都審議官

  2015年度から全面施行される生活困窮者自立支援法の具体的な支援の内容が10日、分かった。ワンストップ型の窓口をつくる自立相談支援事業では、社会福祉士などを想定した主任相談支援員など3職種を配置。14年度から職種ごとの養成研修も実施する。研修は全国社会福祉協議会へ委託することで調整している。

 

 困窮者支援制度の概要は、厚生労働省が同日に自治体を対象にして開いた説明会で明らかになった。開会あいさつで、古都賢一・厚労省大臣官房審議官は制度の趣旨について「これまで十分でなかった生活保護に至る前の人への自立支援策を強化したい」と述べ、今後、自治体内で関係部局との連携を進めるよう求めた。

 

 困窮者法は、経済的に困った人などを対象にした相談窓口を自治体に設置することが柱。相談者の支援方針を定めたプランもつくり、地域の実情に合わせた支援も行う。

 

 運営は民間への委託も可能だ。ただ、プランが適切かどうかは、関係者が参加する「支援調整会議」で自治体が判断する。

 

 支援を行う人材は「主任相談支援員」「相談支援員」「就労支援員」の3職種を設定した。

 

 主任相談支援員は、業務のマネジメントや社会資源の開拓などを行う。厚労省は社会福祉士などの資格保持者や相談業務経験者などを想定している。

 

 相談支援員は、相談者へのプラン作成などを行う。資格保持者が少ない地方を考慮し、資格要件は定めない。

 

 就労支援員は、ハローワークとの連携や企業の求人開拓を行う。ハローワーク職員OBなどを想定しているという。

 

 3職種で高い技術を持つ人材を全国的に確保するため、厚労省は14年度から研修を実施。修了証の発行や名簿管理も行う研修の実施機関は、「事務局体制がしっかりした団体が望ましい」(厚労省幹部)として、全社協への委託で調整中だ。予算は4500万円となる見込み。

 

 研修は3職種それぞれ、6日間(42時間)実施する。法の理念や相談支援のプロセス、アセスメント技術などを学ぶという。

 

 一方、就労支援については、自分で就職活動ができる人から、生活リズムが崩れている人まで、相談者の状態を5区分に分類。一般就労が難しい人を対象に、支援付きの就労の場を提供する「中間的就労」も導入する。

 

 説明会で本間貴明・厚労省地域福祉課長補佐は「中間的就労は福祉マインドがないと難しい。社会福祉法人には大きな役割を担ってほしい」と期待を述べた。

 

 厚労省は今後、立ち上げの初期経費の助成や、税制優遇などを検討するという。

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