埼玉県で全国初、「ケアラー支援条例」の制定へ 支え合いの社会づくりを推進

2020年0214 福祉新聞編集部
    • このエントリーをはてなブックマークに追加

 埼玉県で全国初の「ケアラー支援条例」の制定に向けた動きがある。ケアラーとは家族などを無償で介護している人とされ、イギリスやオーストラリアでは国の支援法もある。自民党県議団プロジェクトチームは条例案をまとめ、2~3月の定例会での成立を目指している。

 

 条例案はケアラーの定義を「障害、疾病、高齢で援助が必要な親族や友人などに対し、無償で継続的に日常の世話、介護、看護をしている人」とする。ケアラーのうち、18歳未満はヤングケアラーと定める。

 

 基本理念ではケアラー支援について「すべてのケアラーが個人として尊重され、健康で文化的な生活を営めるように行われなければならない」とし、県は基本方針や具体的な施策を盛り込んだ推進計画を策定する。教育、児童、障害、高齢などの関係機関・事業者、県民の役割も明記している。

 

 また、ヤングケアラーについては、教育を受ける機会の確保や、健やかな成長を支援することも記されている。

 

 条例案に対する意見募集には約40件寄せられ、「ケアラーの現状が変わるように、強制力のある内容にしてほしい」という趣旨の要望が多かったという。

 

 吉良英敏・同プロジェクトチーム事務局長は「ケアラーは日本では新しい概念なので、基本的な枠組みから作らないといけない。条例によって支援につなぐことはもちろん、ケアラーの現状を顕在化させ、社会に認識してもらい、支え合いの社会づくりを進めたい」と話している。

 

 

 

ヤングケアラー―介護を担う子ども・若者の現実 (中公新書)
澁谷 智子
中央公論新社
売り上げランキング: 61,970
    • このエントリーをはてなブックマークに追加