「やまゆり」の手話登録 障害者殺傷事件の風化を防ぐ

2020年0417 福祉新聞編集部
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 2016年7月に入所者殺傷事件のあった神奈川県立の障害者支援施設「津久井やまゆり園」(入倉かおる園長・相模原市)の建て替えに関連し、県は3月27日、「やまゆり」の手話表現を作ったと発表した(図参照)。同25日、県議会で建て替え後の施設名や住所を明記した条例が議決されたことを踏まえた。

 

 県の提案を受け、「やまゆり」は日本手話研究所(京都府)により標準手話として今年2月に登録された。手の動きを説明する動画も同研究所ホームページに載っている。

 

 県が提案した理由は、凄惨な事件を風化させないためだ。県は「津久井やまゆり園」(相模原市)と「芹が谷やまゆり園」(横浜市)に分割して建て替える。芹が谷は津久井の分園ではなく新施設となる。

 

 県は「やまゆり園」を登録しようとしたが、同研究所によると、原則として固有名詞は登録しないのが慣例だ。また、「ゆり」の手話があるのに「やまゆり」の手話を別途登録するといった例も従来はないという。

 

 それでも同研究所は事件の風化を防ごうという県の考えを尊重し、「やまゆり」を登録した。「やまゆり」は県花でもある。同研究所によると、標準手話は現在1万2000語以上あり、年間約200語が追加される。

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