コロナ慰労金の条件は10日間以上の勤務 厚労省「必ず申請を」

2020年0629 福祉新聞編集部
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 厚生労働省は6月19日、都道府県に対して、高齢分野で働く職員を対象にした慰労金に関する実施要綱を出した。新型コロナウイルス感染者や濃厚接触者が出ていれば20万円、出ていなくても5万円を非課税で支給。6月末までに10日間以上働いていたことなどを条件とし、該当すれば必ず職員に全額支給する。ただ福祉施設の申請が必要で、厚労省は「忘れずに申請してほしい」と強調する。 

 

 福祉分野への慰労金は、6月に成立した第2次補正予算に盛り込まれ、全額国が負担する。これまで医療分野だけに適用されていた緊急包括支援交付金を2兆2370億円増額し、福祉分野にも拡充。慰労金のほかには、感染症対策に必要な経費などにも使うことができる。

 

 厚労省が出した「新型コロナ感染症緊急包括支援事業実施要綱」によると、慰労金の対象施設は、特別養護老人ホームやデイサービス、訪問介護などすべての高齢者施設・事業所。職種は利用者と接する職員で、6月30日までに10日間以上働いていたことが条件とした。「正規・非正規や勤務時間は問わず、事務職や調理師、清掃スタッフでも利用者と接触する場合など要件に該当すれば対象となる」(厚労省老健局振興課)。

 

 算定する開始時期については、それぞれの都道府県で新型コロナが発生した日または緊急事態宣言の対象となった日からとした。

 

 慰労金の支給は1回だけで、転職していた場合でも重複支給はできない。条件を満たせばすでに辞めた職員にも支給される。

 

 今後、慰労金の支給に当たっては、都道府県議会が承認した後、都道府県から法人に対して申請書などを配布。法人経由で職員に慰労金が支払われるため、早ければ8月以降に職員に届く見込み。

 

 なお、慰労金は非課税であるため、パートで働く主婦がいる世帯の税金を減らす配偶者特別控除を気にする必要がないという。また、受給権については差し押さえもできない。

 

 厚労省老健局振興課は「慰労金は福祉サービスが接触を伴い、社会維持のために不可欠であるため支給されるもので、要件に該当すれば必ず全額支給される。ただ申請しなければ職員に慰労金は届かないので、法人や事業所は必ず申請してもらいたい」と話している。

 

 なお、障害分野の要綱については6月中に出される。

子ども分野は別枠

 一方、慰労金の対象外となった児童養護施設などに対しては、「児童福祉施設等の生活向上のための環境改善事業」を改正し、職員に感染症対策の手当を支払うことができるようにした。

 

 同事業は4月末に1次補正予算で、感染拡大防止に向けた個室化の費用が使い道として追加されている。

 

 乳児院や母子生活支援施設のほか、里親、児童相談所、一時保護所、婦人保護施設、婦人相談所も対象とし、1施設当たり最大800万円を全額国が補助する。

 

 これを22日付で改正し、対象を感染症対策の手当や超過勤務手当、休日出勤による割り増し賃金、非常勤職員を雇った際の賃金にも使えるよう広げた。手当の水準は「社会通念上、適当と認められるもの」と明記し、実施主体である都道府県に委ねる。

 

 さらに、職員が日常生活で使うマスクなどの実費や、濃厚接触した児童を養育する職員が宿泊施設を利用した費用も対象とした。

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