精神障害者の家族の3割「差別受けた」 医療機関の受診拒否も

2020年0708 福祉新聞編集部
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障害者が暮らすグループホームのそばに立つ反対運動の旗(2020年5月、横浜市内で撮影)

 精神障害者の家族の3割が差別や偏見によって理不尽な思いをしたことが、このほど全国規模の調査で分かった。精神障害者のいることを周囲にオープンにするために必要な社会整備としては、半数が「義務教育課程で精神障害の理解を促す授業を増やす」を挙げた。

 

 調査は全国精神保健福祉会連合会(岡田久実子理事長・みんなねっと)が2019年12月から今年1月にかけて会員に実施。2382件の回答を得た。回答者の約8割は障害者本人の親で、年齢は60~70代が7割を占めた。同連合会によると、差別をテーマとした全国調査は初めて。

 

 調査結果について国立精神・神経医療研究センターの山口創生氏は「精神障害者の家族が受けたスティグマ(烙印)をテーマとした論文は日本では少ない。これだけ規模の大きな調査は貴重だ。差別経験が3割だった点は私の予想より少ない」とみている。

 

 差別の内容としては「親族から冠婚葬祭に呼ばれなかった」「近隣住民から無視された」「医療機関で受診を拒まれた」といった記述があった。調査報告書は同連合会ホームページに掲載されている。

 

 調査は障害者差別解消法の改正に反映させることが狙い。内閣府の障害者政策委員会が6月にまとめた意見書は、障害者の家族が受けた差別も同法の対象とする方向性を打ち出した。

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