「抱え上げない介護」推進2事業所を決定〈滋賀県社協〉

2022年0223 福祉新聞編集部
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抱え上げない介護は、職員、利用者双方に優しい=滋賀県社協提供

 抱え上げない介護の普及に取り組んでいる滋賀県社会福祉協議会は本年度から、「抱え上げない介護推進事業所」の推奨を始め、2事業所を決定した。

 

 「抱え上げない介護」とは介護する側、される側双方に優しい「抱え上げない、持ち上げない、引きずらない」介護の総称。施設、在宅を問わず、利用者の状態に合わせて福祉機器などを有効活用し、双方の精神的、肉体的負担の軽減につなげる。

 

 高知県など先駆的に取り組む自治体もあるが、滋賀県内の介護現場ではまだまだ抱え上げるのが一般的だ。

 

 力に頼った介護の弊害の代表として「腰痛」がある。県社協などが2020年度に実施した実態調査によると、県内の特別養護老人ホーム、障害者入所施設で働く介護職員の71・5%が腰痛持ちだった。

 

 こうした肉体的な負担は介護職員の確保、定着の阻害要因になっており、県社協は19年度から、事業所単位での研修会を開催。抱え上げない介護に取り組む体制を構築してもらうための座学や実践で構成し、これまでに30を超える事業所が修了した。

 

 本年度からは研修を修了し、審査会により取り組みの定着が認められた事業所を「抱え上げない介護推進事業所」に推奨することにした。

 

 推奨を受けたのは「甲賀市立介護老人保健施設ケアセンターささゆり」と「JAゆうハート水口ヘルパーステーション」(甲賀市)。

 

 推奨を受けると、シンボルマークを事業所の車両などに貼って快適な職場環境をアピールできる。また、他の施設への普及に向けた情報発信にも一役買う。

 

 県社協の担当者は「推奨は毎年度1回実施していきたい。施設はもちろん、家庭でも『抱え上げない』を当たり前にしてきたい」と意気込んでいる。

 

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