高齢、障害、児童の複合施設「らいむの丘」 地域交流の拠点、市民の関心高く

2022年0531 福祉新聞編集部
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4月に開所したらいむの丘=桑名市社協提供

 多様な福祉サービスを集約した三重県桑名市の複合型福祉施設「らいむの丘」が4月オープンした。運営は桑名市社会福祉協議会(山中啓圓会長)が担い、高齢、障害、児童の計7事業を実施する。市社協によると、社協でこのような複合型施設を運営するのは全国的にも珍しいという。

 

 らいむの丘は市社協の直営、または市からの委託で運営してきた既存事業を一体化させた複合型施設。福祉分野の縦割り解消や既存施設の老朽化を背景に、6年ほど前から市と市社協が連携して進めてきた構想で、年代や種別の垣根を越えた交流を促進して地域共生社会の実現につなげる狙いだ。

 

 母子生活支援施設(定員10世帯)、養護老人ホーム(50人)、児童発達支援センター(30人)、生活介護事業所(20人)などを約1ヘクタールの市有地に集約し、保育所(90人)も新設した。職員体制に変更はないが、保育所新設や児童発達支援センターの機能強化に伴い最終的にはおよそ30人の増員を見込み、施設全体で110人ほどになる見通し。

 

 建物は2階建て(一部平屋建て)で延べ床面積は計約5748平方メートル。整備事業費(約23億円)には国、県、市の補助金も活用した。入所と通所で2棟に分かれているが、近接させて交流しやすいようになっている。養護老人ホームの食堂からは、保育所の遊戯室が見える造りになっており、高齢者の活力につながっている。

 

 また、地域交流の促進も大きなテーマで、地域交流のための施設や店舗が隣接しており、地元住民らに好評だ。市民からの関心も高く、施設で使う備品購入のためのクラウドファンディングで資金を募った結果、2カ月間で目標額(500万円)を上回る626万円の寄付が寄せられた。

 

 らいむの丘の使命や強みについて、中川義文・総センター長は「悩みや不安が漠然として、どの制度を利用したらいいか分からない人も少なくないが、多様なネットワークを持つ社協運営の複合型施設なら的確な支援につなげることが可能になる」と話す。

 

 竹内茂・事務局長は「自治体や自治会、民生委員らと協力しながら地域貢献の取り組みを模索していきたい。近隣では高齢化が進んでいるので、高齢者が集える場を創出できれば」と意気込む。

 

 らいむの丘の施設名は「夢が来る(来夢)」「夢がかなう」という願いが込められている。この施設を訪れた全員が笑顔になる施設を目指していく。

 

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