保育所充足率、長野と山梨は8割切る 待機児童は4年連続最少に

2022年0907 福祉新聞編集部

 厚生労働省は8月30日、全国の保育所や認定こども園の定員、待機児童数の取りまとめを発表した。4月1日時点の待機児童数は、1万人を割った前年からさらに改善が進み、2690人減の2944人だった。最多の2017年(2万6081人)の約9分の1となり、4年連続で最少。一方、少子化を背景に定員充足率は減少を続け、都道府県別の充足率によると、25県が全国平均(89・7%)を下回っていた。

充足率初公表

 今回の取りまとめで特徴的だったのは、都道府県別の定員充足率を初めて公表した点だ。これまでは全国平均のみだった。

 

 全国の定員充足率は89・7%。全都道府県が減少傾向で、25県が全国平均を下回っていた。長野(77・7%)が最小で、山梨(78・5%)、岐阜(80・6%)が続いた。充足率が高かったのは兵庫(96・5%)、神奈川(96%)、大阪(95・5%)の順だった。

受け皿が拡大

 保育所や認定こども園などの数は増加を続け、3万9244カ所。利用定員は2万7000人増の304万人となったが、利用児童数は初めて減少に転じ、1万2000人減の273万人だった。

 

 全国の市区町村(1741)のうち、約85・5%の自治体で待機児童が解消。待機児童のいる市区町村は60減の252自治体だった。

 

 市区町村別で待機児童数が多い自治体は鹿児島市(136人)が最多。千葉県八千代市(119人)、兵庫県明石市(100人)が続いた。上位10自治体のうち、兵庫県と沖縄県内で計6自治体を占めた。増加数が大きい市区町村は、八千代市(71人増)が最多で、沖縄県糸満市(55人増)、鹿児島市(54人増)が続いた。

 

 減少の要因について、本後健・保育課長は自治体へのアンケート結果を踏まえ、「受け皿の拡大が最大要因」とし、就学前人口の減少やコロナに伴う利用控えの影響もあったとの認識を示した。

 

 解消できなかった要因として「保育需要の地域偏在」を挙げる自治体が少なくないことに加え、コロナの影響が前年より弱まっていることもうかがえた。

 

 女性就業率やフルタイムの共働き世帯割合が上昇していることも踏まえ、「保育ニーズが再び増加する可能性があり、注視が必要。ニーズを見極め、気を緩めずに整備を進めてほしい」とし、今後も待機児童対策を軽視せず、多機能化など人口減対策との両輪で施策を展開していく方針を改めて強調した。

 

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