聴覚障害のウクライナ男性を社会福祉法人「太陽の家」が受け入れ(大分)

2022年1215 福祉新聞編集部
ノートパソコンを運ぶコバレンコさん=太陽の家提供

 大分県別府市の社会福祉法人太陽の家(山下達夫理事長)は、ロシアの軍事侵攻を受けてウクライナから避難してきた聴覚障害のあるコバレンコ・バーディムさん(50)を受け入れている。コバレンコさんは9月24日に単身で来日し、同法人の宿泊施設に住み、11月下旬から働き始めた。

 

 同法人は有事に避難するのが難しく、取り残されがちな障害者を支援しようと、出入国管理庁に障害のある避難者の受け入れを申し出ていた。社会福祉法人が障害のある避難者の身元引受人となって支援するのは全国で初めて。 

 

 コバレンコさんは手話を使うが、日本の手話と違う表現もあるため身振りを交えたり、翻訳アプリを使ったりして意思疎通を図っている。基本的なコミュニケーションは問題なく、行政手続きや病院などは同法人の職員が付き添っている。

 

 仕事は同法人の情報通信関連工場でフルタイムの作業員として働いている。出荷前にソフトウエアの更新作業が必要なノートパソコンを、1日約400台を作業場まで運搬している。安部政弘・就労支援課係長は「やる気があるし、次を予測して行動できる。安心してみていられる」と評価する。

 

 コバレンコさんは明るい性格で言葉の壁も感じさせず、2カ月余りで日本の生活にもなじんだ様子。地域に釣り仲間もでき、県聴覚障害者協会とも交流した。

 

 同法人はコバレンコさんがストレスをためないよう気に掛け、自立して暮らせるよう就職先も支援していく。ウクライナから障害のある避難者を、あと4人受け入れる意向もある。

 

 コバレンコさんは「山も海も空気もきれいで日本が気に入っている。10年ぐらいは居たい。家族も呼びたい」と話しているという。

 

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