青森県社協がフードバンク設立 地域の助け合いを促進

2023年0216 福祉新聞編集部
3日に開かれた「食でつながるフェスタ」の活動紹介ブース 

 青森県社会福祉協議会は2月3日、企業などから余った食品や日用品などを寄付してもらい、生活困窮者や子育て家庭などに配付する「あおもりフードバンク」を設立した。配付は地域の中間支援組織(市町村社協、社会福祉法人、支援団体など)に担ってもらい、顔の見える関係を築き、必要な時につながる助け合いのネットワークの推進や福祉コミュニティーづくりにつなげてもらう。

 

 県社協はこれまで「青森しあわせネットワーク」(120の社会福祉法人が参加)の生活困窮家庭への食品配付など県内のさまざまな食品支援活動に関わってきたが、フードバンクでは仲介役としての役割を明確にし、フードバンクの拡大に向けた取り組みを進めていく。

 

 具体的には広報活動に力を入れ、「社会貢献をしたい」「食品ロスを減らしたい」と考えている企業などに呼び掛けて寄付者を増やしながら、同時に配付を受けたい人も増やしていく。中間支援組織は事前登録制とし、ルールを順守して安心安全な分配を徹底してもらう。

 

 また、従来の組織だけでなく地域の多様な団体と連携し、必要な人に届けるためのネットワークを広げる。フードバンクの活動費への協力を求めていくほか、災害時の食品支援もする。

 

 寄付者が希望する配付先に届けることも行う予定で、2月中に第1回の活動説明会を開く。県社協社会貢献活動推進室の佐藤琴美さんは「寄付者、中間支援組織、寄付を受ける人のつなぎ役となって、少しでも地域を豊かにしていきたい」と意欲を示している。

 

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