医療・介護一括改正へ
提供体制、段階的に改革

2014年0224 福祉新聞編集部
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 厚生労働省は12日、介護と医療のサービス提供体制を見直す「医療・介護総合推進法案」を国会に提出した。関係する複数の法案を一括改正する。医療提供体制の整備に向け都道府県に基金を新設するほか、介護保険では地域支援事業を大幅に見直す。介護福祉士の資格取得方法の変更を1年延期する改正も含むが、反発の声が上がっている。

 

 法案の正式名称は「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案」。医療法(施行は14年10月以降)、介護保険法(同15年4月以降)などを一括して改正する。

 

 都道府県に904億円の基金を設けて病床機能の分化や在宅医療・介護の充実を図ることは、「地域介護施設整備促進法」に位置付ける。国と都道府県の負担割合は2対1。

 

 医療には14年度から、介護には15年度から充てる。医療にも充てるため法律の名称も改める。医療、介護の従事者確保のための事業にも使う。

 

 医療法改正の狙いは、医療提供体制の効率化だ。医療機関が病床機能を都道府県に報告する制度を導入し、それを踏まえて都道府県が域内のベッドの必要量などを「地域医療構想(地域医療ビジョン)」に盛り込む。

 

 介護保険法は市町村による地域支援事業の見直しが柱。要支援者を対象とする予防給付のうち、訪問介護と通所介護を17年度末までに同事業に移す。在宅医療と介護の連携、認知症の初期集中支援も同事業に加える。

 

 利用者負担は年金収入280万円以上の人に限り、現行の1割から2割に引き上げる。施設入所者のうち預貯金が単身で1000万円以上ある人は補足給付(食費・居住費の補助)の対象から外す。

 

 特別養護老人ホームの新規入所は、原則要介護3以上に限る。

 

 医行為の一部ができる看護師の研修制度は法案提出間際までもつれ、研修修了者を看護師籍に登録する案は後退し、厚労省が修了者名簿を把握することで落ち着いた。

 

 介護福祉士の資格取得方法変更を1年延期する社会福祉士及び介護福祉士法の改正も法案提出間際になって急浮上した。人材不足を心配する立場からの要請とされる。

 

 これに対して日本介護福祉士会は7日、厚労省内で会見を開き、延期に断固反対する考えを表明。

 

 日本介護福祉士養成施設協会も本紙の取材に応じ、「混乱は避けられない」と否定的に見ている。

 

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