頭と体の体操で認知症を防ぐ 大分・宇佐市社協

2014年0428 福祉新聞編集部
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教室では参加者の笑い声が絶えない

 毎週火曜日の午前中、大分県宇佐市にある長洲公民館に大きな笑い声が響き渡る。声の主は6080代の男女9人。同市社会福祉協議会が主催する認知症予防教室の参加者だ。ゲーム・レクリエーション、歌、体操、野外活動などをしながら、薬に頼らない認知症予防と早期発見につなげている。

みんなで笑って

 遅出しジャンケンゲーム」は、リーダーが出した後に声と一緒に勝つ(負ける)手を出す。誰かが間違えるとドッと笑いが起こる。「文字読み・色読み」は縦8列、横4列の4色のひらがなの色を一定の速さで言う(下の写真)。文字につられ、うっかりひらがなを読んでしまうと笑いの渦に包まれる。

 

  教室を担当する市社協の大久保みゆき・看護師は「一人だと寂しいけど、みんなでやると楽しいですね」と合間で言葉を添える。

 

 約50種類あるというこうしたプログラムは、参考書などをもとに会員と一緒に考え計画したもので、思考力の向上や認知力の改善などが期待できるという。

 

 頭を使った後は体を動かす。約40分の転倒予防体操ではみんな真剣な表情に。この日は床に広げた手ぬぐいを足の指でひっぱるメニューにも挑戦。「足の指の力を鍛えます。踏ん張りがきくようになって転倒予防にもつながりますよ」と大久保さんは目的もしっかり伝える。

 

効果は実証済み

「文字読み・色読み」

 

 宇佐市には現在、同様の教室が13あり、計170人ほどの自立して暮らす高齢者が通う。最高齢は90歳。

 

 始まりはちょうど10年前。安心院町(当時)が福岡大学と連携して認知症予防の啓発と認知機能(ファイブ・コグ)検査を行った。検査で高齢者1251人のうち64人が軽度認知障害(MCI)と判定され、うち18人が自主的に参加して予防活動が行われた。

 

 参加者は初めの3年間で記憶力、言語能力、注意力が改善し、その後は維持。表情も生き生きとし運動能力も向上した。一方、参加しなかったグループは悪化傾向にあり、認知症になる割合でも明らかな差が出た。

 

 当時、福岡大学で一緒に取り組んだ山田達夫・一般社団法人巨樹の会関東統括本部長は「参加者間の社会的つながりを重視し、自主的・創造的で参加者それぞれの企画力を高めるような活動と、有酸素運動を取り入れること」と成果が上がったポイントを説く。

 

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