社会福祉法人が生かされる改革に 財前民男・クムレ理事長

2014年0428 福祉新聞編集部
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社会福祉法人クムレ(岡山県倉敷市)理事長の財前 民男氏

 今、社会福祉法人の在り方についての議論が、政府の規制改革会議等で行われている。

 

 きっかけは、経済界のシンクタンクが日本経済新聞へ社会福祉法人全体の年間黒字推計値を発表、「内部留保をため込むばかりで社会還元しない社会福祉法人」と指摘したことが発端となり、厚生労働省で「社会福祉法人の在り方等に関する検討会」の設置に至っている。

 

 経済界から投じられた一石が波紋を広げた形となったわけである。彼らの言わんとするところは、介護保険制度以後、増大する福祉ニーズに対し、多様な供給体の参入と併せ、その中心的な担い手である社会福祉法人経営の近代化・高度化を、業界の自主的な取り組みで進めて来ているが、財務情報開示・外部監査・評議員会設置・社会貢献事業の実施等が、期待する程進まず、もうだまって見ているわけにはいかない、この機に社会福祉法人を再編し経営規模拡大や効率化を進めようとの主張である。

 

 これらの意見に異論はないが、彼らはその性質上、これまでも事業主負担の増大を伴う改革にはむしろ消極的であったように、必ずしも利用者目線の施策を求めているのではないことに留意は必要であろう。

 

 社会福祉法人の在り方等に関する検討会では、さまざまな視点から在るべき姿について白熱した議論が展開されていくものと思われるが、単なる規模拡大や再編に留まるのではなく、社会福祉法人が担う役割として、生活困窮者支援の義務化や地域住民の声を反映する評議員会の必置等、営利企業との違いを明らかにして、これからの福祉で最も必要とされる、地域住民を巻き込んで互いに支え合う互助型の福祉の中心的な存在として、社会福祉法人が生かされる改革に発展していくことを願ってやまない。

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