鳥取県が初の手話言語条例
年度内制定へ検討

2013年0422 福祉新聞編集部
    • このエントリーをはてなブックマークに追加

 鳥取県の平井伸治知事は11日、手話を言語と認め、手話を使いやすい環境整備を進める手話言語条例(仮称)を2013年度内に制定したいと表明した。日本に手話言語法はないが、障害者権利条約と改正障害者基本法には手話を言語と認める規定があり、ろう者らが法制定を求めている。そんな中、条例ができれば全国初となる。

 

 鳥取県は08年、おおむね十年後に目指すべき県の姿と取り組み方針をまとめた「将来ビジョン」を県民と意見交換して策定した。この中で「手話がコミュニケーション手段としてだけではなく、言語として一つの文化を形成している」と記している。

 

 平井知事の11日の定例記者会見での説明によると、言語、コミュニケーション手段として手話の重要性を定めることと、手話を使いやすい環境づくりが念頭にあるといい、「鳥取は全国で唯一、手話を言語文化として認めている県と言われる。県が突破口を開いても良いのでは」とした。

 

 県は14年度に障害者の文化芸術祭を誘致する計画で、その前の13年度に条例制定を目指す考え。条例の内容は、ろう者や有識者などが参加する研究会で議論する。

 

 国の動向を見ると、障害者権利条約を反映し11年に改正された障害者基本法は「言語(手話を含む)」と記述し、意思疎通の手段を選択する機会が確保されなければならないという方向性を示した。

 

 こうした流れから、全日本ろうあ連盟は日本財団の支援を受け、海外調査や手話言語法の制定に取り組んできた。今回の条例づくりの研究は同連盟や日本財団も協力する。

 

 同連盟の久松三二事務局長は「条例に期待するのは、手話を通じ聞こえない人への理解を広めることや、手話通訳の整備、ろうの子たちに手話を教育の場で使ってもらうことなど。法律が出来れば、テレビ放送に手話通訳を入れることを義務付けたり、裁判所や医療の場でも手話通訳が入ったり、更に踏み込めると思う」としている。

    • このエントリーをはてなブックマークに追加