「介護を新成長産業に」
老施協、社福法人改革を提言

2013年0603 福祉新聞編集部
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 全国老人福祉施設協議会(老施協)は5月22日、介護を2025年の新成長産業にするための提言を発表した。社会福祉法人については雇用の受け皿となる点に着目し、法人の規模の拡大、合併・統合といった供給体改革が不可欠だと主張。政府は6月14日に成長戦略を閣議決定する予定だ。

 

 提言はB5判の冊子に収録した。その冊子の巻頭で「新成長産業として介護の安心を国民にもたらし、地域を支え、魅力ある雇用の場を作るための道標を示すべくまとめた」と説明している。

 

 提言の柱は「社会福祉法人改革」だ。

 

 政府が提唱する地域包括ケアシステムは高コスト体質だとする一方、システムの核となるべき社会福祉法人については「半数がガバナンスを備えていない」とした。

 

 特に、1施設しか持たない社会福祉法人に代表される「零細企業体質」が、魅力ある職場づくりを阻む要因だと分析。新たな投資や先進的介護に取り組まない「無挑戦型」の法人には市場から退出するよう求めた。

 

 提言は22日、都内のホテルで自民党介護福祉議員連盟の野田毅会長、石原伸晃副会長、小池百合子副会長ら国会議員100人を含む730人の前で発表した。

 

 会場には田村憲久・厚生労働大臣も駆け付け、「内部留保が多すぎるのではないかという話があったが、よく調べてみると、足らないところが多いというような結果も出てきた。外形的なところだけ見ると勘違いが起こる」と話した。

 

 特養ホームの内部留保については厚労省が21日、新たな定義で調査・分析した結果を発表。新定義に基づく「実在内部留保」が必要以上にある施設は全体の3割、必要以下の施設が5割だとした。

 

 22日、老施協の会長に就いた石川憲・香東園理事長(香川県)は本紙の取材に対し「個々の特養の内部留保額はさまざまな要因に影響されており、一概にその多寡を判断できないことが確認された。特養を個別に精査し、地域ニーズに対して挑戦型施設(法人)なのか、単なるため込み型施設(法人)なのかを判別する仕組みづくりと、挑戦型への移行を促すインセンティブが望まれる」とコメントした。

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