国際SW連盟アジア太平洋地域会長に聞く 日本人で初選出

2014年0901 福祉新聞編集部
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【きむら・まりこ】1951年生まれ。81年、DPI日本会議創設に参加。93年、カナダのウィルフリッドロリエ大学ソーシャルワーク大学院博士課程修了。2002年、精神保健福祉士取得。同年から日本女子大教授。専門は精神保健福祉、多文化ソーシャルワーク。09年から13年までIFSW理事。

 IFSW(国際ソーシャルワーカー連盟)の第1副会長、アジア太平洋地域会長に木村真理子・日本女子大教授が7月7・8両日、メルボルン(オーストラリア)の総会で選出されました。日本のソーシャルワーカーとして初めてのことです。木村教授に抱負を語ってもらいました。

 

--任期は4年とのことですが、どんなことに取り組みますか

 

 加盟国を増やすこと、ソーシャルワーカーの地位を上げること、加盟国間のネットワークを強化することが優先課題です。

 

 日本のソーシャルワークは、これまで先進諸国の支援を受けながら発展してきました。今はアジア太平洋諸国の課題解決に貢献する時期にきています。

 

 アジア太平洋では地震や津波など災害が比較的多く発生します。ここが優先課題に取り組む際のカギです。

 

 災害時支援のワークショップは、IFSWの開発資金などにより4年前から日本が中心になって取り組んでいます。これをさらに発展させて参ります。

 

 

--アジア太平洋地域(26カ国加盟)はエリアが広く、多言語、多民族です

 

 地理的な条件もあって国際的な連帯意識を持ちづらい面はあります。日本も国内の活動にとどまる人が多いようですが、社会福祉専門職団体協議会を構成する団体の会員は自動的にIFSWの会員になっていることを周知して参ります。

 

 国際的な課題として環境、経済格差、人口移動、労働などがあります。これらは実践事例を集めることで初めて議論できます。日本からも積極的に発信したいですね。

 

 

--ソーシャルワークの定義もメルボルン総会で改訂されました

 

2000年にモントリオール(カナダ)の総会で改訂されて以来14年ぶりです。世界、地域、国の三層でそれぞれ定義することとした点が大きな特徴と言えるでしょう。

 

 世界の定義に入った言葉としては、「集団的責任」「地域・民族固有の知」が注目されます。発展途上国の意見を反映しました。

 

 西洋の個人主義や近代主義への批判を踏まえ、多様性(特に先住民の知)を尊重する機運が高まりました。

 

 日本社会福祉士会のホームページに最終案の日本語訳と解説が掲載されています。私は今年9月13日の日本ソーシャルワーカー協会主催の公開セミナー(都内)でこのことを説明します。

 

 2016年の、IFSWなど3団体による合同世界会議は「人間の尊厳」をテーマにソウル(韓国)で開かれます。ぜひ、関心をお寄せください。

 

IFSW(国際ソーシャルワーカー連盟)

1956年発足。世界110カ国のソーシャルワーカー約50万人(2011年度)が加盟。世界を5つの地域に分けている。社会福祉に関する国際連合の議案に意見を述べる機会を持つ。現在、日本は社会福祉専門職団体協議会が連絡窓口となっている。

 

社会福祉専門職団体協議会(社専協)

 2003年3月発足。構成団体は日本ソーシャルワーカー協会、日本社会福祉士会、日本医療社会福祉協会、日本精神保健福祉士協会。IFSWにはこの4団体の会員約5万人(重複あり)が加盟。2年ごとのIFSW総会に代表者を送っている。

 

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