「特養は老人福祉に特化を」
経団連が社保審部会で提言

2013年0617 福祉新聞編集部
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 日本経済団体連合会は6日の社会保障審議会介護保険部会で、特別養護老人ホームの入所の要件に経済的事情を設け、老人福祉に特化するよう求めた。これに対し、全国老人福祉施設協議会(老施協)は「そうした要件を入れると措置制度に逆戻りしてしまう」と反論した。

 
 経団連の久保田政一・専務理事は、いわゆる低所得者に該当しない特養ホーム入所者が約2割いることに触れ、「社会福祉法人は、公共性の高い福祉サービスを提供する本来の役割に沿うことが期待される」とした。

 

 これに対して老施協の桝田和平・介護保険事業等経営委員長は、入所者の負担能力に応じた費用負担を設定することには理解を示しつつ、特養ホームが老人福祉に特化する考えには異議を唱えた。

 

 特養ホームをめぐっては「今後、特養で看取りをしないことは考えられない。看護職員の体制強化や施設外からの訪問看護利用の拡充を検討すべきだ」(齋藤訓子・日本看護協会常任理事)といった注文もあった。

 

 このほか、65歳以上人口に占める要支援1や2の割合(認定率)に地域間格差があるとする厚生労働省の資料を踏まえ、要支援1と2を保険給付の対象から外すよう求める意見も上がった。

 

 また、厚労省は2012年の全国の認知症高齢者数が約462万人に達するとの研究班の調査結果を報告した。昨年の厚労省の推計値を約160万人上回っており、委員からは「認知症施策の計画を見直すべきだ」などの指摘が出た。

 

 従来の調査は介護保険サービスの利用実績を基に推計していた。一方、今回の調査はサービスを受けていない軽度の患者らも含めたため、これまでの推計値を大幅に上回った。

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