「抱え上げさせない」
厚労省が腰痛予防で指針改訂

2013年0624 福祉新聞編集部
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 厚生労働省は18日、「職場における腰痛予防対策指針」を19年ぶりに改訂し、自治体に通知した。増加する介護・看護作業の腰痛防止が最大の目的で、「原則として人力による人の抱え上げは行わせない」などと明記し、リフトなど福祉用具を利用した対策を講じるよう事業者に求めた。    指針は、2005年に労働安全衛生法が改正されたことや、介護保険施行後に介護・看護作業の腰痛が10年間で2・7倍に増えたことなどを受け改訂された。    1994年策定の旧指針と大きく変わったのは、介護・看護作業に特化した対策を盛り込んだこと、労働安全衛生法改正で導入されたリスクアセスメント(危険の大きさを見積もり、大きいものから優先的に対処する手法)などの考え方を取り入れたことだ。    旧指針で「重症心身障害児施設等」としていた事業者の範囲は「高齢者介護施設・障害児者施設・保育所などの福祉施設、医療機関、訪問介護・看護、特別支援学校」に拡大。その上で事業者に①腰痛発生の要因把握②腰痛リスクの見積もり③リスクの回避・低減対策の検討・実施・見直し−を求めた。    腰痛の回避・低減対策では▽利用者の残存能力などを踏まえ介護・看護方法を選ぶ▽福祉用具を積極的に活用する▽原則、人力による抱え上げは行わせない。どうしても抱え上げる場合は利用者の状態・体重などを考慮し身長差の少ない2人以上でーーなどと明記した。    また、職場ごとに腰痛予防マニュアルを定めること、休憩時間にストレッチや安楽な姿勢がとれるようにすることなども求めた。     指針は同日、労働基準局長名で都道府県などに通知。関係事業所に指針を周知するとともに、必要に応じ介護保険事業所を指導するよう要請した。    厚労省も指針に基づき介護事業所への指導を強化する考えで、13年度予算に計上した労働災害防止対策支援事業を通じ、全国400福祉施設への個別指導、全都道府県での腰痛予防対策講習会などを行う。

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